2014年7月10日木曜日

安倍首相を8・6に広島に呼ぶな〜広島市に申し入れ


 7月9日、8・6ヒロシマ大行動実行委員会は、広島市に対して、安倍首相の8・6平和記念式典への参加に反対する申し入れを行いました。

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広島市長 松井一實様
被爆69周年 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
広島市中区幟町14-3-705
TEL&FAX/082-221-7631

集団的自衛権行使で、戦争への道に踏み出す

 安倍首相の8・6平和記念式典参加に反対する申入れ


 安倍首相は、多くの反対の声を無視して7月1日、集団的自衛権行使容認の閣議決定を強行しました。私たちは、憲法9条をなきものにし、再び戦争への道に踏み出した安倍首相を絶対に許しません。
 このような安倍首相が8・6平和記念式典に参加することを誰が歓迎するでしょうか。「二度と過ちはくり返しません」のヒロシマの誓い、「核と人類は共存できない」というヒロシマの声に真っ向から敵対しているのが安倍首相です。そもそも安倍首相は、「抑止のための、小型だったら原爆も持つ事は許される」という演説も行っている人物です。集団的自衛権行使においても「絶え間のない抑止力強化を」と言っていますが、これは日本の核武装まで狙ってのものです。
 福島を見捨て、武器を売り、戦争への道を進む安倍首相が、平和公園に足を踏み入れ慰霊碑の前で何を言うというのでしょうか。亡くなった被爆者を前に、今度は原爆を落とされる前に敵をやっつけると誓うというのでしょうか。安倍首相が平和公園に足を踏み入れる事そのものが許せません。
 松井市長は、安倍首相への出席要請をきっぱりと撤回することを求めます。

1、フクシマの苦しみを見捨て、原発再稼働と海外輸出に突き進む安倍首相をヒロシマは許しません。


 安倍首相の式典参加は、二度と被爆を許さないと願い訴え続けてきたヒロシマ・ナガサキ、そしてフクシマ、全ての人民を冒涜し侮辱しています。 
 3・11から3年以上が過ぎましたが、福島の現実はますます深刻化しています。避難生活の長期化、労働者・農漁民・住民への内部被曝と被曝労働の強制、拡大し続ける放射能汚染水問題、そして福島の子どもに50人(疑いも含めれば89人)もの甲状腺ガンが発見されるという大変な事態が起きているのです。
 しかし、安倍政権は、石原伸晃環境大臣の「金目」発言にあるように「命よりカネ」の政治を続け、資本家たちは「再稼働こそ経済成長の条件」(葛西JR東海名誉会長)と叫び、再稼働と原発輸出へ突き進んでいるのです。「安倍首相!あなたは死の商人!。世界を滅ぼす気か!」というのが被爆者の心からの叫びであり、怒りです。
 労働規制を解体し、残業代ゼロ、解雇自由などで、青年たちの未来を奪う安倍政権は、ついに、青年を戦場に送って命を奪おうと言うのです。しかし、おとなしく従っているわけではありません。集団的自衛権行使の閣議決定にたいして、国会・首相官邸前を初め全国各地で「戦争反対!」「安倍たおせ!」の世代をこえた大規模なデモが巻き起こっています。これはヒロシマの声です。労働者民衆は、「お国のために」と戦争をすることを拒否します。朝鮮、中国の労働者は戦う相手ではありません。今、世界中で労働者民衆が「生きさせろ」の巨大な反乱を起こしています。
 私たちは、今夏8・6ヒロシマを、「ヒロシマ・ナガサキと福島の怒りをひとつに」「労働運動と国際連帯の力で、全原発廃炉・核廃絶」を掲げてたたかいます。安倍首相の平和記念式典参加など絶対に許しません。

2、松井市長は、被爆者の立場に立って、安倍首相の式典出席を拒否すべきです。


 広島市は、どうしてこのような安倍首相に記念式典への出席要請をするのでしょうか。記念式典は、お国のためでも、首相のためでもないはずです。犠牲となった被爆者への追悼は、二度と核も戦争もない社会をつくることではないでしょうか。これに真っ向から敵対しているのが安倍首相です。松井市長、あなたはどちらの立場に立つのですか。
 集団的自衛権行使に対して、全国の自治体で多くの反対決議が上がっていますが、被爆地広島の市議会はこれを否決したというではありませんか。集団的自衛権行使は、どのように言い繕おうと、日本が海外で戦争をするということです。「丁寧に説明」すればいいということではありません。今年の8月6日、安倍首相と同席して、松井市長はどんな「平和宣言」を発するのですか。
 安倍首相は、一国の首相だから出席を拒否することはできないという事ではありません。一国の首相であるからこそ、その責任は重いはずです。8月6日8時15分、平和公園で何が誓われるかを世界が注目しています。集団的自衛権行使で再び戦争をするという安倍首相の出席・発言を阻止するのはヒロシマの使命ではありませんか。
 7月5日中国新聞朝刊の「オピニオン」という紙面で、広島テレビ三山社長が、「騒がしい8・6」「「鎮魂と祈りの日」を再び」と言って、8月6日の平和公園周辺でのデモ行進をやめろと言っています。絶対に許せません。安倍首相が福島を切り捨て、再び戦争に踏み込んでいるとき、どうして黙って安倍首相を迎えることができるでしょうか。「騒がしいのがいけない」というなら、「騒がしさ」を作っているの安倍首相に抗議すべきです!被爆者とヒロシマにとっての戦後・被爆後の70年は、プレスコードから始まる一貫した「黙れ」の攻撃に対して、病いや生活苦、差別の中、労働組合に結集し被爆者団体を結成して声を上げ、闘い続けた歴史でした。一度として静かにしておれない日々だったのです。テレビ会社の社長が新聞紙面を大きく使って、再び戦争に踏み込む安倍首相を広島に静かに迎えろと説教するなどは絶対に許せません。

 松井市長は、安倍首相の式典出席要請を直ちに撤回することを求めます。
 なお、回答は、7月15日までに文書にてお願いします。            
以上。

               2014年7月9日
               被爆69周年 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
                 (共同代表)
                下田礼子(反戦被爆者の会)
                中島健(被爆二世)
                大江厚子(セイブ・ザ・イラクチルドレン広島代表)
                室本けい子(NPO法人よもぎのアトリエ)
                大江照己(国鉄西日本動力車労働組合委員長)