8・6ヒロシマ大行動実行委員会のアピール
1)7・1集団的自衛権容認の閣議決定を絶対に許さない! まさに私たちはいま歴史の分かれ道に立っています。「再び戦争、ヒロシマ・ナガサキの過ちを絶対に繰り返させない! 」——この決意も新たに8・6ヒロシマに集まりましょう。ヒロシマ・ナガサキと福島の怒りをひとつにして、戦争・原発・首切りの安倍打倒へ立ちあがりましょう。何が「国民の命と暮らしを守る」でしょうか。「国民」の99%は労働者とその家族です。集団的自衛権行使容認・憲法9条解体と同時に進められている成長戦略——残業代ゼロ・首切り自由・総非正規化への労働規制撤廃——。すべてが1%の資本家、権力者だけが生き伸びるための「労働者への戦争」としてしかけられています。福島で原発事故を引き起こし、労働者を被曝させ、放射能汚染地域に帰還を強制し、子どもの命を危険にさらしているのも安倍です。民営化、外注化、規制緩和でJRをはじめあらゆる職場で安全を崩壊させているのも安倍です。必死になって育てた子どもの未来も非正規、被曝、そして戦争しかない。まさしく労働者の生存と権利を根底から破壊し尽くそうとしている者こそ安倍です。
「国の存立」「国益」「国民の生命を守る」、まさにいま安倍が言っているとおりの言葉を連ねてかつての戦争も始められ、ヒロシマ・ナガサキの惨劇にまで行き着きました。これは絶対に消せない歴史の真実です。7・1閣議決定で戦争宣言を発した安倍が、8・6平和記念式典で「過ちは繰返しませぬから」と刻まれた慰霊碑の前に立つ。これほどの被爆者への、ヒロシマへの蹂躙はありません。広島市や反動マスコミは、「3・11以来、8・6の平和公園が騒がしい」「祈りと鎮魂の8・6を取り戻せ」「首相への抗議をやめろ」などと言ってきています。一方で、広島ではとても公然とは登場できなかったような極右勢力が安倍の戦争政治で調子づき、平和公園や広島の街中で「核武装しろ」「中国、韓国を許すな」などと扇動している。この許し難い現実に対して、被爆者を先頭に激しい怒りで平和公園を埋め尽くさずして、安倍へ怒りの声をあげずして、どうして命を奪われた被爆者たちは「安らかに眠る」ことなどできるでしょうか。「過ちは繰り返しませぬから」という戦後日本の労働者民衆の誓いは、今こそ「安倍打倒」として貫かれなければなりません。
福島の怒りがおさまらないように、ヒロシマ・ナガサキの怒りも絶対におさまらない!70年たとうと100年たとうと、戦争と被爆(被曝)を繰り返そうとする者たちを打ち倒さずには、絶対におさまらないのです。この決して消すことのできないヒロシマ・ナガサキの、そして沖縄、ビキニ、福島の怒りの火を、安倍打倒の闘いの炎として燃え上がらせましょう。
2)ヒロシマ・ナガサキの闘い、原水禁運動、被爆者解放闘争、この歴史的闘いのすべては、何よりも労働運動、労働組合の闘いとしてありました。この闘いは今、動労千葉と共に国鉄闘争の先頭に立つ動労水戸、国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いとして継承され、戦後労働運動、原水禁運動の限界をのりこえるものとして発展しています。動労水戸の竜田延伸反対ストが、仮設住宅住民をはじめ地域の労働者、住民の圧倒的支持と共感を集めているように、闘う労働組合が中心にたったときにものすごい力が生まれます。労働組合こそ、生産と社会の全部を回している真の主人公である労働者の団結体だからです。被曝労働拒否を貫く労働組合を中心に、被爆者の闘い、放射能から命を守る避難・保養・医療の取り組み、学生運動、農民運動、あらゆる運動が結びつき、その団結の力が国境を越えて広がるとき、核と原発をなくし、戦争をとめることができます。
福島での被曝労働拒否の闘いと団結し、広島にこそ闘う労働組合、階級的労働運動を再生させるときです。被爆しながら必死に鉄道、電車を動かし、労働運動再建へ闘った国鉄や広電の労働組合員。「再び教え子を戦場に送り『第二の広島』をつくらぬために日本の青年教育労働者が先頭に立って闘おう」と呼びかけた朝鮮戦争下の広教組青年部の闘い。原爆で家族を失い、自らも被爆し傷つきながら生き抜くために団結し、仕事を要求して闘った全日自労広島支部の闘い等々。これらの被爆者—被爆労働者の壮絶な闘い、生と死のすべてを継承し、今に生かすのは、8・6ヒロシマ大行動実行委員会に結集する動労西日本であり、広島連帯ユニオンの闘いです。いま、峠三吉の詩「1950年の8月6日」の舞台でもある福屋デパートで、派遣で働く広島連帯ユニオン組合員(8・6ヒロシマ大行動実行委員会の谷口恭子事務局長)の解雇撤回闘争が闘われています。この闘いを広島のど真ん中に階級的団結と闘う組合をつくりだす闘いとして勝利させましょう。
3)階級的労働運動と国際連帯の力こそ、戦争をとめ、全原発廃炉・核廃絶を実現する力です。新自由主義の崩壊、資本主義体制の危機が進行する中で、東アジア、ウクライナ、イラク、世界中に戦争の危機が高まっています。今こそ国家主義と排外主義による労働者の分断を打ち破り、ヒロシマから全世界の労働者民衆に、核と戦争に絶対反対でたたかう階級的団結と国際連帯を呼びかけましょう。
今年の世界大会にはヒロシマと福島の闘いとの連帯を求めて、韓国反核医師会のキムイクジュン先生(東国大医学部教授)、さらに広島連帯ユニオンがつながりをもった民主労総の城西工団労組、慶北一般労組、医療連帯大邱支部の仲間が参加します。この韓国の闘う医師、労働者とともに、8・6ヒロシマから核・戦争・新自由主義と闘う国際連帯の新たな発展をかちとっていきましょう。
全国、全世界の闘う仲間のみなさんの参加と賛同をお願いします。