資料集2016




  ★ヒロシマ−沖縄−福島の怒りをひとつに
        ゼネストで原発・基地・戦争をなくそう!
  ★国際連帯で朝鮮戦争・核戦争阻止!
  ★改憲・戦争・核武装の安倍を倒せ!

  
提案:谷口恭子       
8・6ヒロシマ大行動事務局長
広大生協労働組合書記長

 被爆71年目の本日、私たちは、戦争と改憲の安倍を打倒し、何よりも切迫する新たな朝鮮戦争・核戦争を日韓労働者の団結の力、全世界の労働者民衆の国際連帯の力で絶対に阻止するために、8・6ヒロシマ大行動に集まりました。
 1%の資本家と権力者が世界中で戦争を繰り返し、労働者を分断し、「テロ」を呼び起こし、殺戮と破壊のかぎりをつくしています。本来人間の命と豊かな共同性をはぐくみ再生産する場であるはずの職場が、相模原事件のように命と共同性、人間性を奪う「戦場」と化しています。崩壊する新自由主義、終わりの時を迎えた資本主義は、全世界で労働者民衆を失業と非正規化、貧困・分断と社会崩壊、戦争の地獄にたたき込みながら、世界戦争・核戦争に突き進むしかなくなっています。しかし、もうこんな世の中は変えるしかないと、労働者民衆は全世界で根底的な決起を開始しています。

(1)朝鮮戦争・核戦争阻止!核と戦争を絶対に許さない国際連帯行動を! 

 民主労総の仲間が今年も参加してくれました。民主労総は、労働組合を破壊し、全労働者を無権利・首切り自由の非正規労働者にしようとする労働改悪の攻撃に立ち向かい、巨大なゼネスト闘争に立ち上がっています。新たな朝鮮戦争・核戦争に向けたサード(THAAD=終末高高度防衛ミサイル)配備に反対する闘いが巻き起こっています。配備予定地のソンジュでは、小中高校生も含め住民が総決起して、サード受け入れを迫る首相を撃退するなど、連続した抗議闘争を展開しています。
 参院選で現職大臣を10万票以上の大差でたたき落とした沖縄では、あせりにかられた安倍の暴力的な辺野古新基地建設、高江ヘリパッド建設に怒りの実力行動が連日闘われています。福島では、高線量地域への帰還強制、常磐線全通攻撃に動労水戸、動労福島、動労東京を先頭に被曝労働拒否のストライキ闘争が闘われています。こうした実際に戦争・核戦争を阻止する闘いと結びき、戦争絶対反対で闘っているのが8・6ヒロシマ大行動です。オバマに「核なき世界」をお願いするような原水禁運動は、まったくのペテンです。

 被爆者は、核戦争をしようとしているオバマら支配者たちと絶対非和解の存在です。オバマの広島訪問は、この被爆者を先頭とするヒロシマの怒りと闘いと、沖縄や福島の実際に戦争を阻止する闘いが結びつくのを断ち切るためでした。「オバマや安倍を歓迎するヒロシマ」「日米同盟の新たなシンボルとしてのヒロシマ」に変質させるために、マスコミをあげたオバマ翼賛報道と厳戒態勢が敷かれ、日本共産党をはじめとする原水禁や被団協の指導部は総屈服したのです。しかし、私たちは、これらすべてをうち破ってオバマ訪問絶対反対を高々と掲げ、世界にとどろく闘いをやりぬきました。
 オバマは「死が空から落ちてきて・・・」と言いました。「ピカは・・・人が落とさにゃあ落ちてこん」、これはプレスコード下で発禁処分となった『ピカドン』という絵本の中の言葉です。この本が発行された1950年8月6日、朝鮮戦争で一切の平和集会が禁止された広島で、在日朝鮮人の仲間とともに実力で反戦集会がかちとられました。この闘いを真に引き継ぎ、発展させてきたのが8・6ヒロシマ大行動です。そして本日、「ヒロシマ−沖縄−福島の怒りをひとつに ゼネストで原発・基地・戦争をなくそう」「国際連帯で朝鮮戦争・核戦争阻止」「改憲・戦争・核武装の安倍を倒せ」のスローガンのもと、8・6ヒロシマ大行動の高揚をかちとっています。
 8・6ヒロシマの闘いを、核と戦争を絶対に許さない国際連帯の行動として闘い取っていきましょう。

(2)被曝の強制を許すな!原発再稼働阻止!全原発廃炉に

 安倍政権は、甲状腺癌のこどもたちが疑いも含めて173人にもなっている現実を居直り、避難地域を無理やり解除して高汚染地域への帰還を強制し補償を打ち切ろうとしています。労働者民衆を支配するための核は、戦争においても、原発事故においても、原発や核施設の日常の労働においても、どこまでも労働者民衆の生活と健康を破壊します。7月12日、汚染地域への帰還を強制するための常磐線延伸に対して、動労水戸の被曝労働拒否のストライキを先頭に動労福島・動労東京が立ち上がりました。伊方原発の再稼働に対して、愛媛県職労が「住民も労働者も被曝してはならない」と立ち上がっています。京都府職舞鶴支部の闘いは高浜原発の再稼働をストップさせました。ふくしま共同診療所が「避難・保養・医療」をかかげて内部被曝による健康破壊に立ち向かい、全国で保養運動が拡がっています。被爆71年目にしてようやく、原爆による健康被害の原因は内部被曝の影響が大きいことが明らかにされてきています。これまで日米両政府によって内部被曝の問題を隠蔽することで、広島・長崎の原爆被害を過小評価し被曝労働を強制されてきました。福島切り捨てとの闘いや被曝の強制に絶対反対の闘いによって、改めて内部被曝問題が正面課題にすえられたのです。ヒロシマ・ナガサキの怒りと福島の怒りをひとつにして、被曝の強制を許すな!原発再稼働阻止!すべての原発を今すぐ廃炉に!の闘いを拡大していきましょう!

(3)ストライキで闘う労働組合が闘いの先頭に

「基地も原発も戦争も、なくす力は労働者階級の団結した闘いの中に、ストライキの力にこそある!」と訴える労働組合が、反戦反核運動の責任勢力となったとき、ヒロシマの闘いは真に世界を変える力をもった闘いになります。基地も原発も労働者が働かなければ動かないし、戦争も労働者が協力しなければできない。韓国のようにゼネストで闘う労働組合が、全民衆の闘いの先頭に立ったとき、非正規化も戦争も止めることができます。私たちは、動労千葉を先頭とする1047名解雇撤回、民営化・外注化阻止の国鉄闘争を軸に、日本における労働運動を再生させる闘いを貫くことで、その展望をつかんできました。

 広島では、動労西日本と広島連帯ユニオンが両輪となって、闘う労働組合の拠点をつくる闘いを進めてきました。8・6ヒロシマ大行動実行委員会もこの2つの闘う労働組合が牽引することで、共産党や連合主導の原水禁運動を真にのりこえる力ある運動へと発展しています。韓国・テグの城西工団労組と広島連帯ユニオンの国際連帯が、闘う労働組合同士の信頼を土台につくられてきたことは決定的です。そして、ついに今年の8・6ヒロシマ大行動は、動労西日本のストライキと一体のものとしてかちとられています。
 動労西日本の岡崎執行委員の職場であるJR広島印刷事業所廃止絶対反対のストライキが、何波にもわたって闘い抜かれました。JR西日本をゆるがし、体制内労組の裏切り妥結を許さず、ついに全員強制出向・解雇攻撃を阻止したのです。岡崎執行委員は8月1日から配転された五日市駅で新たな闘いを開始しました。昨日、断固として不当配転粉砕のストライキに決起し8・5−8・6の闘いの先頭に立っています。
 広島連帯ユニオンは、この動労西日本のストライキ闘争をともに闘い、解雇撤回・非正規職撤廃の先頭に立っています。合理化による労災、安全破壊との闘いを開始しています。ひとりの青年の解雇撤回闘争が、次なる青年の決起を生み出していく、感動的な闘いの連鎖がはじまっています。草津病院支部・高陽第一診療所労組の拠点建設を軸に医療福祉労働者の団結を拡大し、地域全体を組織する闘いが進んでいます。また広教組の仲間や自治労ひろしまの仲間も評価制度絶対反対、非正規職撤廃で、組合を変え職場を組織する新たな闘いに立ち上がっています。そして広大学生自治会は、動労西日本のストライキ支援にかけつけながら、キャンパスから新自由主義大学と対決し、京大処分粉砕、改憲阻止の反戦ストの組織化へ闘っています。

 広大生協労組は、食堂の合理化による強労働が原因で起きている職業病労災との闘いを、労働組合の団結で闘っています。労働者の誇りと職場の安全を奪い返す闘いです。新自由主義経営のもと、1日4.5時間勤務のパート労働者が、たった半年働いただけで体が壊される。医療現場で働くことを目指して学ぶ学生たちに食事を提供する仕事によって、労働者たちが体を壊し、やめていくのです。これは今の新自由主義職場全体の現実です。この現実を職場から変え、労働者が生きるための労働を奪還するために闘うのが労働組合です。いまの職場にはどんなに矛盾があっても簡単に声を上げられないような分断、様々な重圧がつくられています。しかし、この困難をうち破った時に、動労千葉のような団結や被曝労働拒否のような闘いが絶対にできる。私たちと同じように困難な職場に団結と闘いをつくっている民主労総、城西工団労組の仲間とひとつだ。そう確信して闘いを開始しています。

(4)職場・地域・学園に戦争=改憲阻止を闘う拠点を

 本日の闘いは、安倍政権の改憲を阻止する大きな闘いの出発点です。安倍の改憲攻撃は、国鉄闘争を先頭とする労働運動・労働組合的団結を解体しないかぎり絶対にできません。安倍は、戦争・改憲攻撃を貫徹するために、労働組合を最後的に解体し、階級的労働運動を絶滅しようと、労働法制大改悪の攻撃をしかけてきています。「生涯派遣・一生非正規」を全労働者に強制し、「正社員ゼロ」「解雇自由」の社会にしようとしています。「残業代ゼロ法案」「働き方改革」「同一労働同一賃金」を唱え、8時間労働制・労働基準法を根本から破壊しようとしています。改悪労働契約法、改悪労働者派遣法による一斉解雇が強行される2018年に向かう過程こそ、歴史的な大決戦のときです。労働者から一切の抵抗力を奪い、最後は戦争にまで駆り立てる労働法制大改悪阻止を、改憲阻止と一体のものとして闘っていきましょう。
 すべてを決するのは、職場、学園、地域における労働運動、学生運動、様々な現場の闘いです。国会の「改憲勢力3分の2」など実際には労働者民衆の支持などまったく受けていないし、参院選や都知事選の結果をみても安倍政権はきわめて脆弱です。参院選では「新しい労働者の政党をつくろう」「戦争・改憲絶対反対」「労働者こそが社会を変える力を持っている」と訴えた鈴木たつお候補(8・6ヒロシマ大行動呼びかけ人)に1万6187票が集まりました。職場と地域に闘う拠点をつくりだす闘いを全国でやりましょう。
 8・6から秋に向かって、新自由主義の崩壊と「資本主義の終わり」は、ますます加速していきます。なかでも日本は、アベノミクスがいよいよ全面崩壊し、ついに天皇を前面にかつぎださなければならないほどの体制の危機に直面しています。私たちはこの時代を、戦争・核戦争による破滅ではなく、労働者が主人公となる新しい社会の始まりの時にしましょう。人間社会の崩壊ー絶望ではなく、人間的な共同性を全面的にとりもどす希望の時代に転じようではありませんか。民主労総のゼネストと一体となって、職場・学園・地域から国際的なゼネスト、共同行動に向かって進んでいきましょう。


被爆71周年 8・6ヒロシマ・アピール

新自由主義の総破綻と「資本主義の終わり」が、世界中で社会を崩壊させ、分断と戦争の火種をまき散らし、新たな核戦争の危機をもたらしている。一方でこの世界を変える労働者民衆の根底的な決起が始まっている。いまこのとき、私たちは、被爆71周年を迎えたヒロシマの地から、オバマ賛美の偽りに満ちた「平和宣言」ではなく、労働者の国境を越えた団結と国際連帯の力で、ストライキの力で、戦争・核戦争を、絶対に阻止する闘いの宣言を、全世界の労働者民衆に発する。

 私たちは、5月27日のオバマ広島訪問に対し、闘う労働組合、学生自治会を先頭に、数千人の警察の弾圧体制を打ち破り、原爆ドーム前で絶対反対の集会とデモをたたかい取った。
 7000発の核を持ち、その近代化を進め、世界中に侵略の軍隊と基地を置き、今現在も中東で激しい空爆と虐殺を繰り返している張本人こそオバマだ。このオバマを広島に招き入れた安倍は、ヒロシマ・ナガサキにまで行き着いた侵略戦争の歴史を居直り、戦争法制定から改憲にまで踏み込もうとしている。そして沖縄・辺野古、高江への新基地建設を暴力的におしすすめ、福島圧殺と原発再稼働を強行し、「核兵器の使用も保有も合憲」とする閣議決定まで行った。
 このオバマと安倍が、核の発射ボタンを持って広島入りし、「ヒロシマの承認」のもとで、新たな朝鮮戦争・核戦争へと踏みだそうとしたのだ! 私たちは、ヒロシマ・ナガサキと沖縄、福島の怒りをひとつにし、韓国をはじめ世界の労働者と連帯し、オバマ広島訪問絶対反対の声を世界にとどろかせた。私たちは、本日もこの原爆ドーム前で、「改憲・戦争・核武装の安倍を倒せ!」の怒りの声を上げている。この声は生きている私たちだけの声ではない。この地に眠る被爆者の叫びだ。

 世界で再び核戦争の危機が迫る中で、あらためてはっきりさせるべきことは、私たち労働者はひとつだ、ということだ。私たち労働者には殺し合う理由など一つもない。
 世界の1%の資本家・支配者たちは、自分たちの私的な利益を守り、労働者民衆の革命を阻止するために、労働者を職場で、地域で、国境で分断し、対立させ、殺し合いをさせようとしている。オバマと安倍は、日本—朝鮮半島—東アジアでの戦争を策動し、北朝鮮や中国の支配権力者たちは労働者の決起に敵対して核ミサイルで対抗し、オバマや安倍にさらなる戦争の口実を与えている。
 だが、私たち労働者は、いかなる分断も、国境をも、のりこえる強固な団結をつくりだす力を持っている。今日この場には、米日韓軍事同盟による戦争の重圧と弾圧を打ち破り、幾度ものゼネスト闘争に立ち上がっている韓国・民主労総の同志たちが、「THAAD配備決死反対」の闘いの最前線・星州(ソンジュ)に隣接するテグからかけつけてくれた。この日韓労働者の、労働組合の国際連帯で、朝鮮戦争・核戦争を阻止しよう。戦争・改憲の安倍を絶対に打倒しよう。
 核・原発・基地・戦争のない世界は、夢想ではない。世界の労働者の団結、被曝労働拒否のストライキ、全世界ゼネストでただちに実現できるのだ。その団結と国際連帯をこの場から広げよう!

          2016年8月6日
          被爆71周年8・6ヒロシマ大行動 8・6アピール集会参加者一同

共同代表・被爆2世 中島健さんの発言




 今日の闘いの目的は明瞭です。朝鮮侵略戦争を絶対に阻止する。全国の労働者が決起して一切の戦争協力を拒否し、帝国主義を倒して、韓国や世界の労働者民衆とともに新しい社会をつくっていくということです。
 今から66年前の1950年8月6日、広島ですべての集会が禁止され、街中を機動隊や米軍が徘徊する中で、峠三吉を始めとする被爆者が決起し、〝朝鮮の人びとの頭上に核兵器を落とさせない〟と激烈に闘いました。在日朝鮮人のある被爆者は「占領目的違反」で7年もの実刑を受けました。その当時、できたばかりの総評は「朝鮮戦争支持・北朝鮮非難・連合軍支援」の決議を上げました。しかし今、私たちがつくり出してきた国鉄闘争を先頭とする全国の闘いは、労働組合の戦争賛成を許さず、連合を分裂させるところまで追い詰めています。そして5月27日のオバマ来広反対の闘いは、多くの被爆者の怒りを解き放ちました。
 安倍は日本の核武装化を狙い、原発再稼働や核燃サイクルの推進を強行している。現代の戦争は必ず核戦争になる。だからこそ絶対に戦争は許さない。みなさんと共に闘いぬく決意です。


 6日昼から広島県立総合体育館で「被爆71周年8・6ヒロシマ大行動大集会」が950人の参加で開催された。オープニングの「希望診療所」「ソリダリティ」の歌に続き、「安倍政権反対」とメッセージを書いて朝のデモに参加した中学3年生が「戦争で将来の夢を奪われたくない。私たちの力で暴走している政府を止めましょう。核をなくしましょう」と飛び入りアピール。高揚の中、8・6ヒロシマ大行動共同代表で被爆2世の中島健さんが開会あいさつ。中島さんはオバマと安倍を広島に引き入れ「平和宣言」でオバマ発言を引用した松井市長を弾劾し、核武装を狙う安倍政権打倒と朝鮮侵略戦争絶対阻止を訴えた。

被爆者の訴え 福島の人びとに寄り添って

8・6ヒロシマ大行動共同代表
吉原美玲子さん
 私は8歳の時、爆心地から1・5㌔のところで被爆し、熱線で大やけどを負いました。生き残った被爆者の一人として、8・6ヒロシマ大行動にずっと参加し、今日もここに立っています。私は今、福島のことが一番頭にあります。たくさんの人が内部被曝をしています。政府や福島県は原発事故の影響ではないと言いますが、私たちはそういう発言には断固反対しなくてはなりません。私は被爆当時の母のことを思い出します。愛するわが子がひどいやけどをして横たわる姿を見てどんなに悲しかったか。福島のお母さんたちも、わが子が甲状腺がんになった悲しみ、これからがんが見つかるかもしれない不安の中で生きています。私たちはそういう人たちに寄り添いたいと思います。ふくしま共同診療所をこれからもみんなで支えましょう。
 5月27日、アメリカのオバマ大統領が広島に来ました。核の発射ボタンを携えて来たことに、私の周りでも驚きの声が上がっています。また7月10日の参院選後、安倍政権が改憲を叫んでいます。これに対してみんなで声を大にして抗議し、行動していきましょう。

被爆者の訴え 日韓労働者で平和つくろう

 
NAZENナガサキ
城臺美彌子さん
 私は爆心地から2・4㌔で被爆し、10日後に長崎を離れました。私の同級生は長崎を離れられず、その後亡くなりました。当時24万人いた長崎市民は1年後に16万人になり、71年後の現在、生存する被爆者は4万人近くまで減りました。平均年齢80歳、白血病や多重がん、骨の異常などで多くの人が入院中です。戦後2年目に日本国憲法ができたことを知り、当時小学生の私は喜びに飛び上がりました。先生は私たちに「みんなよう聞け。もう日本は永久に戦争をしない。爆弾も空襲ももう終わりだ」と教えました。
 ところが今、安倍政権は憲法をそっちのけにして集団的自衛権を容認し、安保法制を制定しました。今年の長崎平和宣言の起草に際しては、ある団体から「侵略・加害・反省・謝罪」の四つの言葉を入れるなと申し入れがあり、集団的自衛権や安保法制への疑問の言葉も市長宣言から消されました。今こそ私たちは憲法の中身を知り、それがどう変えられようとしているのかを学ばなければなりません。きょうは韓国の方も見えています。日本の労働者のみなさん、一緒になって平和をつくるために頑張りましょう。

伊方原発の再稼働を阻む  

愛媛県職員労働組合委員長
宇都宮理さん

 自治体労働者は今、民営化攻撃、戦争、原発再稼働推進と闘っています。これらはすべて組合つぶしの攻撃です。原子力の災害が起こった時には安全な業務などは絶対にあり得ない。みんな被曝覚悟です。労働者を犠牲にするという点で、戦争と一緒です。
 7月17日には愛媛の中心地で集会を行い、私たちも「県庁の中から原発に反対しています。原発労働者もその家族も本当は嫌なんだ。上層部は再稼働を推進しても、県職員や原発労働者は違う」と力いっぱいアピールしました。
 今、高浜原発が止まっています。川内原発も停止が要請されようとしている。伊方だけが再稼働に向けて動いています。愛媛には金曜行動の闘いも、ゲート前の闘いもある。県民の多くが反対している。私たち労働組合もいる。また愛媛で集会をやりたいと思っています。フランスの労働者がストライキによって原発を止めました。私たちもストで原発を止めて、戦争にも反対していく。それが当面する目標です。

常磐線の全線開通許さない  

動労水戸副委員長
高野安雄さん

 JR常磐線の全線開通へ向けた動きが始まっています。7月12日に小高—原ノ町間の運転が再開し、被曝労働拒否の闘いも新たな段階に入りました。福島原発のすぐ横の線量が一番高いところに列車を走らせる、こんな暴挙はない。全線開通を絶対に阻止したい。避難者が国や自治体から見捨てられる中で、地元住民との対立もあおられています。私たち動労水戸は避難者が多く暮らすいわき市に事務所を構えていますので、避難者を守りぬく取り組みを、ふくしま共同診療所と一緒にやっていきたい。
 常磐線全線開通のために工事をやり、列車を走らせているのは、大半がJR東労組の組合員です。組合は何をやっているのか。安倍の全線開通宣言を受けて、東労組の地本委員長とJR水戸支社の支社長が「困難な施策だから、支社と地本で最優先課題として取り組んでいく」と確認したという。組合員は誰も、そんなところを列車を走らせたくないし、工事にも行きたくないのに、組合が強制する。こんなのは組合ではありません。

 福島から福島診療所建設委員会の佐藤幸子さん、ふくしま共同診療所の布施幸彦院長、
沖縄から沖縄大学学生自治会の赤嶺知晃委員長が発言した。布施院長は帰還政策に対し、特に東京での自治体労働者を始めとする労働者の決起が必要だと呼びかけた。ドイツ・ゴアレーベン核廃棄物処分場反対同盟役員のケアスティン・ルーデックさんからの「原子力の平和利用など存在しない。原発はいらない。戦争反対!」のメッセージが読み上げられた。またこの日、獄中42年目に突入した無実の星野文昭さん(徳島刑務所在監)の「階級的労働運動と国際連帯で核・原発、改憲・戦争を打ち破ろう」というメッセージを、つれあいの星野暁子さんが紹介した。
 今年も韓国・大邱(テグ)から城西(ソンソ)工団労組の2人の労働者が来日。8・6ヒロシマ大行動集会ではパクギホン副委員長が発言し、全参加者が声を一つに「トゥジェン(闘争)!」とこぶしを上げた。

 島根人類愛善会の松浦武生会長が改憲阻止のアピールを行い、地元広島から8・5ストライキで8・6闘争の先陣を切った動労西日本の岡崎昭夫組合員、高陽第一診療所労組の森末一義委員長、広教組組合員の倉澤憲司さん、広島大学学生自治会の森田寛隆委員長がそれぞれ決意を語った。
 「日韓労働者の連帯で朝鮮戦争・核戦争を絶対に阻止する決議」を大行動共同代表の室本けい子さんが提案し、満場の拍手で採択。最後に大行動共同代表の大江照己さん(動労西日本委員長)が閉会のあいさつ。灼熱(しゃくねつ)の太陽が照りつける広島の街へデモに出発した。
 警察の不当なデモ規制にもかかわらず続々と飛び入り。ネットで調べて参加したという、民主労総ゼネストに連帯して闘っているオーストラリアの労働者たちも合流、国際連帯の輪を広げた。
 デモを終え、平和記念資料館前で全学連の斎藤郁真委員長が「闘いは新たなステージに入った。日韓労働者が呼びかける11月世界共同行動へ! 闘えば勝てることを示すために京大で無期停学処分撤回をかちとる。私たちこそが夢を語り、次の社会を語る人格として登場していきましょう!」と呼びかけ、団結ガンバローで大行動を締めくくった。

反戦反核を闘い全世界の労働者民衆は団結せよ

韓国テグ・城西工団労組
パクギホン副委員長

 被爆71年の今日、広島で命を失った民衆を偲(しの)び、哀悼の意を表明します。さらに強制徴用され被爆で命を終えなければならなかった在日韓国人・朝鮮人を思い哀悼の意を表します。
 城西工業団地には6万の労働者が働いており、民主労総の二つの金属労組の事業場と城西工団労働組合、170人余りの組合員がいます。少ないと見えるかも知れませんが、労組建設は幾多の努力と闘いの連続でした。
 城西工団労組は、地域の拠点労組であり、大邱地域の社会運動に積極的に参加して闘っている組織です。まさに工場の壁・地域をこえ、国境までこえて広島に来ました。
 今年はテギョン産業労働者の闘いを勝利に導きました。100人あまりの労働者が働くテギョン産業は3工場あり、最初一つの工場で30人余りが組合に加入しましたが、会社の労組弾圧で2人の組合員だけが残りました。しかし劣悪な労働条件に苦しむほかの工場の労働者たちも加入し、4名の組合員が団結して闘いました。
 会社側は労組弾圧のために工場売却を強行。これに反対し、希望する労働者の雇用継承と賃上げなどを掲げて工場前テント座り込みに突入。ストライキや出勤・昼食時間の集会を通じて会社側に圧迫闘争をした結果、会社側は組合の要求を受け入れ、勝利しました。
 締結された団体協約は組合員のみのものではなく、非組合員もすべて適用するという原則を守らせました。
 韓国の来年度の最低賃金が6470?と決定しました。民主労総の最低賃金1万?闘争が全社会的に熟している中、これに逆行する決定です。最低賃金が全労働者の賃金を低賃金にしばりつけ、すでに最低賃金が最高賃金化されているのが現実です。
 小林多喜二の『蟹工船』はこう始まっています。「おい地獄に行くんだぞ」。稼いでも稼いでも貧乏になるワーキングプア、医療・鉄道は民営化で「命より金」「安全より金」となり、「ヘル(地獄)朝鮮」と呼ばれる韓国となりました。
 特にマクワウリが特産品の人口5万の小さな農村に突然サードという怪物の配置が決まり、静かだった星州(ソンジュ)が地獄に変わりました。韓国の東海岸は、原子力発電所の密集度が世界一高い地域で、核地獄と化した盈徳(ヨンドク)、原発から電気を送る送電塔建設反対を闘う密陽(ミリャン)、青島(チョンド)は悽絶(せいぜつ)な戦地でした。
 この中で、日本の沖縄闘争と成田闘争が多くの教訓を与えてくれています。労働者民衆の熱い情熱と意思が希望の種を生みます。希望を探す労働者民衆の人間の尊厳をかけた闘いであり、韓日連帯—全世界の連帯が切実に求められています。
 反戦反核は、現在のこの時代の基本命題であり、労働者が先頭で実践しなければなりません。
 城西工団からサードが配備される星州は、30分の距離です。弾圧を受け、差別される所であり、これまでもこれからもともに闘います。
 民主労総の公共労組の9月ゼネストが成功するよう固く連帯します。11月全国労働者大会、12月民衆総決起で闘います。
 弾圧に立ち向かう闘いが人間の尊厳とより良い世界を開くでしょう。 闘争、また闘争です。
 最後に、労働者階級の解放は労働者階級自身によって獲得されなければなりません。
 全世界の労働者民衆よ、団結せよ! 闘争(トゥジェン)!


特別決議「日韓労働者の団結で朝鮮戦争・核戦争を阻止する」

被爆71周年8・6ヒロシマ大行動に集まった私たちは、朝鮮戦争=核戦争を絶対に阻止することを決意し、全国・全世界にアピールを発します。

 今、新自由主義、資本主義そのものが、音をたてて崩れ落ちています。「1%」の資本家・権力者が生き延びるために、各国の支配者は戦争に突き進んでいます。とくに東アジアで、朝鮮半島を焦点にして核戦争が切迫しています。安倍政権はこの戦争に参戦するために、核武装「解禁」の衝動を強め、この秋から改憲を本格化させさせようとしいるのです。

 しかし、朝鮮戦争を阻止するため、日本でも韓国でも命がけの闘いが巻き起こっています。辺野古新基地建設と高江ヘリパット建設を実力で阻止する沖縄の闘いは、日米政府との非和解性をますます発展させています。
広島では5月、オバマ・安倍の広島訪問絶対反対に決起して、新たな朝鮮侵略戦争への地ならしを打ち破りました。韓国では、3?4月の米韓合同演習に続く、THAAD配備決定に、韓国・慶尚北道星州(ソンジュ)でも住民の必死の闘いが爆発しています。民主労総は「配備を糾弾し阻止するために、地域社会を始めとする全国の平和愛好陣営と連帯して闘争する」と声明を発して決起しています。

 どの国も一緒です。支配者は「自衛」の名でもって戦争(核戦争)を準備し、労働者・民衆は「戦争絶対反対」の立場で自国政府と激しく衝突しているのです。こうした中、本日、韓国から民主労総・城西(ソンソ)工団労組の仲間を迎え、朝鮮戦争を阻止するため、国境を越えて闘う者同士が結びつきました。私たちは本日打ち固めた団結をさらに強め、拡大していきます。

 重要なことは「労働者の団結こそ社会を変える力だ。戦争も核も基地も、なくす力は労働者にこそある」と本日の集会で力強く宣言したことです。「被爆労働拒否」を闘う動労総連合、「原発再稼動阻止」を掲げる自治体労働者の闘いとともに、あらゆる職場・キャンパス・地域の中に、闘う労働組合の隊列を登場させましょう。
 闘う労働組合が反戦運動・改憲阻止闘争の中心に座ったときすべてが動き出します。なぜなら戦争も、基地も、核(原発)も、労働者の膨大な労働なくして遂行できないからです。
 労働者が団結して闘う力を奪うために、安倍政権は戦後労働法制の全面改悪に突き進もうとしています。こうした労働法制をめぐる闘いも、今や全世界共通です。民主労総のゼネスト闘争に学び、労働組合ーストライキ再生のチャンスに転じていきましょう。

 今日をもって、11・6東京ー11・12ソウル全世界共同行動に向けた闘いのスタートです。核と戦争に絶対反対で闘い続けてきた被爆者とともに、ヒロシマー沖縄ー福島の怒りをひとつに決起しましょう!自らの職場・キャンパス・地域で、仲間を組織して組織して、国境を越えた労働者・民衆の大隊列を登場させ、私たちの力で朝鮮戦争を止めましょう!
          2016年8月6日
          被爆71周年8・6ヒロシマ大行動 参加者一同


城西工団労組パク・ギホンさんの発言

8・6アピール集会にて

  城西工団労働組合のパクキホンです。トゥジェン(闘争)で挨拶いたします。トゥジェン!
 被爆71年目の今日、広島で名もなく命を失った民衆を偲び、哀悼の気持ちを表します。さらに強制徴用で悲惨な命を終えなければならなかった在日韓国人・朝鮮人を思い、哀悼の気持ちを表します。

 労働者民衆が生き甲斐を感じる社会のため孤軍奮闘し、この場に集まられた同志の皆さん!2016年8月の今日、新自由主義の別名である「地獄」を、人が人らしく生きられる社会に作り替えるため、日本の各地から集まった同志たちとともにできて光栄です。71年前、広島、ここは地獄でした。1930年代に読まれていた小説が、現在また日本の読者に話題となった小説、小林多喜二が書いた『蟹工船』の始めの文章がこうです。「おい、地獄へ行くんだぞ!」
 低賃金と長時間労働へ、一層両極化した社会へ突っ走り、稼いでも稼いでも貧しいワーキングプア、医療、鉄道は公共性が強化されることよりは、民営化へ、金より命が先で、金より安全が優先なのに、逆に命より金、安全より金の、最悪の社会へと進んでいます。これがヘル朝鮮と呼ばれる韓国であり、さらに日本でもそうだと思います。このように労働者民衆の運命は、韓国も日本も大変なのは同じようです。
 「サード」という怪物が配置されるという決定を通報され、静かだった星州(ソンジュ)が地獄に変わりました。韓国の東海岸は、全世界で核発電所の密集度が最も高い地域で、盈徳(ヨンドク)に新旧の核発電所の建設を強行しようとしています。盈徳はそれこそ「核」地獄の場所です。核発電所から出てくる電気を電送する送電塔建設反対闘争で密陽(ミリャン)、清道(チョンド)は凄絶な戦場でした。
 このように韓国と日本、全世界が絶望に向かって走る状況の中で、日本の沖縄闘争と成田闘争は、多くの教訓を与えてくれています。地獄が嫌で去ったところも天国ではないという事実です。全世界至るところの労働者民衆を弾圧し、闘わずにはいられないようにするためです。労働者民衆の熱い情熱と意志で結局希望の種を見るためです。絶望するには早いです。労働者民衆は幸せになる権利があります。
 反戦、反核は現在のこの時代の基本命題であり、労働者が先頭に立って実践しなければならないことが明らかになっています。城西工団からサードが配置される星州は30分の距離です。弾圧を受け、差別されるところであり、いつでもともに闘いました。今もしており、これからもともにします。

 最後に、労働者階級の解放は、労働者階級自身によって獲得されなければなりません!全世界の労働者民衆よ、団結せよ! 


8.6ヒロシマ大行動本集会にて

 城西工団労働組合のパクキホンです。トゥジェン(闘争)で挨拶いたします。トゥジェン!
 被爆71年目の今日、広島で名もなく命を失った民衆を偲び、哀悼の気持ちを表します。さらに強制徴用で悲惨な命を終えなければならなかった在日韓国人・朝鮮人を思い、哀悼の気持ちを表します。
 労働者民衆が生き甲斐を感じる社会のため孤軍奮闘し、この場に集まられた同志の皆さん! 大邱の城西工団は6万の労働者が働いており、民主労総の金属労組2個の事業場、城西工団労働組合の計170余名の組合員がいます。数字で見て微々たるものに見えるかもしれませんが、その間労働組合を建設するためたくさんの努力と闘いの連続でした。
 城西工団労働組合は、民主労総の所属で工団を拠点にする地域労組で、大邱地域の社会運動に積極的に参加し、闘う組織です。まさしく工場の壁を越え、地域を越え、国境まで越えてここ広島に来るようになりました。日常の事業で労働相談、移住労働者のためのハングル教室、移住労働者のための無料診療室を運営し、城西工団で韓国人労働者、移住労働者の差別なく、すべての労働者の権利伸長と労働条件改善のため闘ってきています。労働運動は下から始めなければならないということを使命感として、闘っています。
 とくに今年は、テギョン産業現場の闘いを勝利に導き、これは大きな意味を持っていると思います。100余名の労働者がいるテギョン産業は3つの工場があり、最初1つの工場で30余名が組合に加入しましたが、会社側の労組弾圧により、2名の組合員だけが残りました。しかし劣悪な労働条件により、他の工場の労働者たちも組合に加入しました。2つの工場の4名の組合員が団結して闘いました。今年は共同交渉、共同闘争に出ていきましたが、これに会社側は労組弾圧カードで工場売却を強行しました。会社側の一方的な売却に反対し、希望する労働者は当然雇用が継承されなければならないという原則と、賃金引き上げなどをかけて工場の前でテント籠城に突入しました。
 テント籠城の出征式を通じた集会、ストライキ闘争、出勤、昼食時間の集会などを通じて、会社側に圧迫闘争をしました。結局会社側は組合の要求を受け入れ、勝利に導きました。締結された団体協約は、組合員のみ該当するものではなく、非組合員もすべて該当するという原則を守りました。これを通じて城西工団全体に拡大し、労組弾圧の阻止線を引いて売却、廃業の資本の攻撃に対する制動をかけることができました。単位事業の問題としてのみ認識するのではなく、自分さえよければいいという排他的思考に留まらず、原則的で非妥協的立場を堅持したという事実です。
 韓国の来年度最低賃金が6,470ウォンと決定し、告示されました。しかし民衆は非現実的な最低賃金決定に不満を積み上げています。民主労総を筆頭に昨年から最低賃金1万ウォン闘争が全社会的に熟していたのに、このような熱望に逆行する最低賃金決定に失望を越えて絶望の深みに落ちました。最低賃金が、当該の労働者だけでなくすべての労働者の賃金をガイドする役割をするもので、低賃金を固定化することが問題なのです。すでに最低賃金が最高賃金化されている現実です。低賃金の長時間労働は、城西工団だけの問題ではなく韓国の問題であり、ここ日本を含めて最低賃金15ドル運動が火を噴いているアメリカなど、全世界の問題なのです。低賃金と長時間労働と奴隷を永続させる新自由主義へと進んでいっています。
 2016年8月の今日、新自由主義の別名である「地獄」を、人が人らしく生きられる社会に作り替えるため、日本の各地から集まった同志たちとともにできて光栄です。71年前、広島、ここは地獄でした。1930年代に読まれていた小説が、現在また日本の読者に話題となった小説、小林多喜二が書いた『蟹工船』の最初の文章がこうです。「おい、地獄へ行くんだぞ!」
 低賃金と長時間労働へ、一層両極化した社会へ突っ走り、稼いでも稼いでも貧しいワーキングプア、医療、鉄道は公共性が強化されることよりは、民営化へ、金より命が先で、金より安全が優先なのに、逆に命より金、安全より金の、最悪の社会へと進んでいます。これがヘル朝鮮と呼ばれる韓国であり、さらに日本でもそうだと思います。このように労働者民衆の運命は、韓国も日本も大変なのは同じようです。
 とくにマクワウリが特産品の、人口5万の小さな農村に突然「サード」という怪物が配置されるという決定を通報され、静かだった星州(ソンジュ)が地獄に変わりました。韓国の東海岸は、全世界で核発電所の密集度が最も高い地域で、盈徳(ヨンドク)に新旧の核発電所の建設を強行しようとしています。盈徳はそれこそ「核」地獄の場所です。核発電所から出てくる電気を電送する送電塔建設反対闘争で密陽(ミリャン)、清道(チョンド)は凄絶な戦場でした。
 このように韓国と日本、全世界が絶望に向かって走る状況の中で、日本の沖縄闘争と成田闘争は、多くの教訓を与えてくれています。地獄が嫌で去ったところも天国ではないという事実です。全世界至るところの労働者民衆を弾圧し、闘わずにはいられないようにするためです。労働者民衆の熱い情熱と意志で結局希望の種を見るためです。絶望するには早いです。労働者民衆は幸せになる権利があります。
 民主労組を破壊するため、7月25日に職場閉鎖へ用役のごろつきを配置し、武力衝突の一触即発の状況が、現在の韓国の自動車部品工場・甲乙オートテックで起きています。労組を破壊して、正規職労働者を非正規職に、そのうえ外注化して資本の利潤を最大化するため、労働者をもっと搾取しようとします。
 もっとよい人生を生きようとする労働者民衆の闘いは、止めることができません。沖縄へ始まって、福島、広島へ集まり、韓国の核発電所反対闘争の盈徳をはじめ、送電塔反対の密陽、清道と最近サード配置の星州へ集められています。そのうえ労働者の闘いは業種と地域と国境を越えて団結していると信じます。このように希望を探していく労働者民衆の闘いは尊厳があって、韓日連帯を越えて全世界の連帯が切実に求められている時です。
 反戦、反核は現在のこの時代の基本命題であり、労働者が先頭に立って実践しなければならないことが明らかになっています。城西工団からサードが配置される星州は30分の距離です。弾圧を受け、差別されるところであり、いつでもともに闘いました。今もしており、これからもともにします。民主労総の公共労組の9月ゼネストが成功するよう固く連帯します。11月全国労働者大会、12月民衆総決起で抵抗します。弾圧に立ち向かう抵抗が、人としての尊厳と、よりよい世界を開くでしょう。闘争、また闘争です。
 最後に、労働者階級の解放は、労働者階級自身によって獲得されなければなりません!全世界の労働者民衆よ、団結せよ!



8・5第四波ストライキ宣言

動労西日本・執行委員 岡崎昭夫

 ご苦労様です。結集ありがとうございます。配転先の職場(五日市駅)から第四波のストライキに突入しています。
 ゼネラル・ストライキで闘っている韓国の労働者に敬意を表します。トウジェン! ソンソ工団労組のパク・ギホンさん、キム・ヒジョンさん、駆けつけてくれてありがとうございます。
 今日、国鉄労働者総決起集会が開催されます。全国の動労総連合の労働者が結集します。わたしはこの集会にストライキで登場します。8月6日は、8・6ヒロシマ反戦闘争です。全世界の労働者階級に国際連帯を呼びかける行動です。朝鮮侵略戦争・核戦争を日韓労働者の連帯で阻止する闘いです。
 広島印刷事業所廃止阻止闘争は、動労西日本のストライキと職場の仲間の決起で、JR資本と御用組合ダラ幹の結託した圧力、脅しをはね返しました。「早期退職」「強制出向」の目論みをことごとく吹っ飛ばす大勝利を切り開いたのです。これまでは、会社と御用組合の間で合理化提案即妥結という図式が作られ、反対する現場の声を御用組合が圧殺してきたのです。しかし、今回起こったことは、所属する労働組合の枠を越えての現場労働者の反対と抵抗だったのです。資本の攻撃に対して、「絶対反対」で闘えば勝てる時代が始まったのです。広島印刷事業所廃止阻止闘争は、その突破口を切り開きました。
 そして、この地平に立って、ただちに労働委員会闘争を闘っています。職場廃止は団結破壊であり、不当な人事異動の発令も団結破壊であり、明白な不当労働行為であるということです。広島印刷事業所廃止阻止闘争は終わらないどころか、追撃戦に移ってますます会社を追い詰めていきます。JR体制打倒までとことん闘い抜く決意です。
 安倍政権の進める改憲攻撃はクーデターです。改憲攻撃を打ち砕くのは、労働者の決起と革命の力です。安倍を打倒して、すべてを資本の手から労働者の手に奪いとる以外に、労働者人民は生きていけません。改憲阻止が本格的決戦になります。戦争が問題になります。「生きさせろ」と労働者の資本主義=新自由主義への怒りが爆発します。
 重大なのは、東アジア情勢-朝鮮侵略戦争切迫情勢です。世界戦争・朝鮮戦争の危機と対決し、日韓100万労働者の国際的団結と全世界労働者の決起で、世界戦争を阻止しましょう。
 安倍政権の改憲・戦争への突進と一対(いっつい)をなす「もう一つの改憲」攻撃は、「働き方改革」です。この正体は「正社員ゼロ」「解雇自由」の社会を生み出すものです。労働組合の根絶をねらう攻撃です。
 最大の問題は、労働組合の反撃が全くない、ということです。現場の労働者には、何が起きようとしているのかすら知らされていません。労働運動のこの現状にこそ、本当の危機があります。しかし、この攻撃は、労働者・労働組合の団結を徹底的に破壊しなければ貫徹できません。正規・非正規・障害者・女性・高齢者・青年をはじめとするすべての労働者が、今こそ、団結して闘に立ち上がる時です。団結して闘えば勝てるのです。全世界の労働者の巨大な国際連帯が始まっています。全世界で、解放を求め、ゼネラル・ストライキ、デモを闘う労働者階級人民と結びつこう。国際連帯でプロレタリア革命を切り開こう。トウジェン!

メッセージ

全国・全世界からの参加、賛同、メッセージに感謝します

■ケアスティン・ルーデックさん(ドイツ・ゴアレーベン核廃棄物処分場建設反対同盟役員) 
 私たちは、福島における原発大事故以来、毎週月曜日、フクシマを二度と再び起こさないために集会をおこなっています。核との長年にわたる対決のなかで、私たちが強い確信をもって言えることは、核の平和利用などというものは存在しないこと、核の利用には必ず軍事的側面があるということです。原発の稼働は絶対に否定されなければなりません。原発はいらない。戦争反対!
■星野文昭さん(沖縄闘争で獄中41年  徳島刑務所在監)
 米大統領オバマは口先で核に反対するかのように装いつつ、核を推進しているのは誰もが知るものになっています。原爆による被爆も、原爆・原発・原発事故による内部被曝も、一瞬に、あるいは永続的に体と細胞を破壊し苦しめるもので、1ミリも許されるものではありません。このことへの怒りが必ず全労働者人民の戦争・核戦争絶対反対の闘いに発展することを一番知り、恐れているのが安倍・権力なのです。この闘いを圧殺しようとする星野無期・41年投獄に屈せず、再審・解放を勝ち取る闘いは、誰もが人間らしく生きることに満ちた社会、人間そのものを奪い返していく闘いの勝利と一つに勝利できると確信しています。
■三里塚芝山連合空港反対同盟
 安倍政権は、「核兵器の使用は合憲」といいなし、核武装さらには「核の先制使用」の立場を明らかにしています。ヒロシマをはじめとした反戦・反核の闘いに一貫して敵対してきた戦争放火者である安倍が来広し、慰霊碑前に立つことなど絶対に許すことはできません。辺野古新基地建設の強行、福島切り捨ての原発再稼働、TPP妥結の動きなど、1%の利益ために99%を切り捨てる改憲攻撃を許してはなりません。戦争・原発を必要とする社会を根本から変えましょう。
■西川重則さん(とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長)
 国会傍聴17年になる私ですが、戦前指向の国会の現状がはっきりと見えてきます。戦没者遺族である私にとって、再び日米軍事同盟強化につながる戦争法を絶対に許すことはできません。「被爆71周年8・6ヒロシマ大行動」を前に、私は改めて、「昭和天皇」が万世一系の天皇制が問われないことがわかった時にポツダム宣言を受諾し、8月15日に戦争終結の詔書を放送したことの歴史的事実をとらえ返し、広島・長崎の被爆者、戦没者遺族、日本人にとって戦後71年の今も何を意味するのか徹底的に吟味する必要があると思っています。
■三浦正子さん(婦人民主クラブ全国協議会・代表) 
 今やヒロシマの怒りの炎が全世界の労働者のゼネストと団結、発展するときを迎えています。参院選後の安倍政権の攻撃に対する怒りを戦争絶対反対の力に替えて戦う時です。闘いはこれからです。全国で地域の女性と団結し労働者階級を結集し、全世界と繋がります。
■シンディー・シーハンさん(アメリカ反戦活動家)
 広島に対するアメリカの卑劣な原爆投下の71周年に当たり、核・原発の使用の中止と核兵器の廃棄を要求する動労千葉並びに闘う同志のみなさんに、心からの連帯の挨拶をお送りします。
■アーリーン・イノウエさん(米・ロサンゼルス統一教組UTLA執行委員)
 原爆が投下されてから71年目の今年、平和と正義の実現を求め、世界支配秩序の変革を訴える人びとの国際的な運動が拡大し続けています。5月にはオバマ大統領の広島訪問に対しても平和を求める人びとの抗議行動が行われ、矛盾に満ちたアメリカが露呈されました。オバマは、「核兵器のない世界を」と述べましたが、その一方で核兵器の刷新・備蓄を続けています。私たち人民は、核の惨事が再び起こる危険はないという話は絶対に受け入れられませんし、戦争へ向けての軍国主義と核の拡散を断固拒否します。アメリカの教育者、労働組合、そしてコミュニティの活動家は、みなさんと共に闘います。これが私たちの夢であり希望であり、そして私たちが闘い続ける目的なのです。ガンバロー!

 

写真集

8・6アピール集会&安倍首相祈念式典出席弾劾デモ

 
司会は広島連帯ユニオン宮原青年部長

 
[被爆者・被爆二世から]中島さん

[被爆者・被爆二世から]城臺さん

城西工団労組パクギホンさん

 
安倍首相祈念式典出席弾劾デモ

ビラ

https://drive.google.com/open?id=0B_IXFBwvuO9rcWN0NGhGSEp1NG8

https://drive.google.com/open?id=0B_IXFBwvuO9rUHBKU1FOOE9nbEk