2020年7月31日金曜日

世界各地からメッセージが届いています!


今年は新型コロナウイルス感染症の影響で海外から8・6ヒロシマ大行動に参加される方はいらっしゃらない予定ですが、代わりに世界各地からメッセージが届いています!


全世界の民衆は、やはり「ヒロシマ」が声を上げて核廃絶の先頭に立つことを期待しています。この期待に応えて、8月6日の核廃絶を訴えるデモを世界の民衆と連帯する気持ちでやりぬきたいと思います。

核廃絶に背を向ける安倍首相や多くの汚職議員(この中には河井汚職の黒幕である安倍首相も含まれます)に平和式典を踏みにじられて黙ってはいけません。それは被爆者に対しても申し訳ないばかりか、世界に対して広島―日本の反核運動の恥を晒すことになります。

皆さん一緒にデモへ出て、安倍首相の式典参加を弾劾し、核廃絶を訴えましょう!
(実行委員会 SD)

2020年7月30日木曜日

台湾の「桃園市産業総労働組合」から連帯メッセージが届きました!


8・6ヒロシマ大行動に向けて、
台湾の桃園市産業総労働組合より
ビデオメッセージをいただきました!



桃園市産業総労働組合を代表して委員長の荘福凱さんより、ビデオメッセージが届きました。毎年世界の労働者民衆からも参加をいただいで開催していた8・6ヒロシマ大行動ですが、今年はコロナウイルス感染症の影響で国外からの参加は叶いません。しかし、全世界の労働者民衆が核の脅威にさらされている現状に変わりはありません。今年も「8・6ヒロシマ」を世界的なものとして開催していきます!






※桃園市は台湾最大の都市=台北の近くに位置し、空の玄関口である台湾桃園国際空港や台湾屈指の工業地帯として知られています。

2020年7月28日火曜日

8月5日「労働者・議員・若者フォーラム【8・6ヒロシマと改憲問題】」のご案内


労働者・議員・若者フォーラム

8・6ヒロシマと改憲問題





◆日時 8月5日(水) 18:30より

◆場所 東区民文化センター・ホール



今年=被爆75年の8・6は、広島市のコロナ感染対策を利用した平和記念式典の変質と市民が対峙しつつ、市民の力で一定はね返しながら迎えようとしています。その結晶として、私たちは8月6日当日には核廃絶を訴える原爆ドーム前の行動を予定しています。市は式典の縮小・入場規制、核廃絶の軽視、市民・遺族は排除する一方で安倍・河井ら汚職議員は招待......などを行ってきました。これは、式典のあり方のみならず、社会全体の改憲=戦争に向けた動きと一体の問題として捉えなければいけません。そもそも「核なき世界を求めるヒロシマ」は所与のものではなく、戦後の被爆者の決起、反戦反核運動の高揚によって形作られたものです。そこで、被爆75年の原爆の日を前に、被爆地に集まった皆さんと、安倍政権の改憲=戦争とどう立ち向かうか、議論し行動していきましょう。


汚職議員と8.6平和式典は出来ない! (ビラを掲載します)


汚職議員と8.6平和式典は出来ない!
河井夫妻や安倍首相は招待…… だけど、市民は参加不可





今年の式典はコロナを理由に異例づくめ

 広島市は5月、コロナ対策を理由に8月6日の平和記念式典への参加可能者数を例年の1割の最大880席とすることを発表しました。コロナ対策のために、席数が減ってしまうことはやむを得ないことです。ところが、減らされた「9割」の内実は被爆者の遺族や一般市民、そして残された「1割」の内実は汚職議員も含む国会議員や県議・市議らだとなれば、話は変わってきます。これは、感染対策を悪用した、一般市民の締め出しに他なりません。
 残された「1割」の中には、汚職疑惑で起訴されている河井克行・案里夫妻を筆頭に、汚職議員も多数含まれています。選挙で現金を配った河井夫妻はもちろんのこと、それを受け取った議員も同じく犯罪者です。被爆者遺族などの一般市民を締め出してまで確保した貴重な「880席」——そこに汚職議員を招くというのです。

正義なきところに平和はない!

 「真の平和とは単に緊張がないだけではなく、そこに正義が存在することである」——これは、米国の公民権運動の指導者であるキング牧師の言葉です。式典に汚職議員を来賓として参加させ、それに抗議する人々は拡声器の音量規制などで黙らせる。そうすれば、たしかに波風は立たず「緊張」はないでしょう。しかし、そこに正義は一片もありません。
 一般市民を排除しながら選挙違反の国会議員・地方議員を多数式典に参加させておいて、本当に慰霊や平和の追求ができると市は考えているのでしょうか。理不尽に残酷な死を強制された被爆者の霊は、選挙違反を居直って辞職もしない議員らが平然と平和式典に参加することを「慰みだ」と喜ぶでしょうか。
 平和式典に何事もなかったかのように汚職議員が参加し、口先ばかりの「平和」を語る。その上、誰もそれに声をあげない状況。そんなものを作り出して、テレビで全国・全世界に発信する。それこそ、「ヒロシマ」であり反戦反核運動に取り組んできた日本の人々の恥ではないでしょうか。こんなことは絶対に許してはなりません。



安倍首相は平和式典にふさわしくない!

 今年の式典には、安倍首相も内閣総理大臣として招待されています。そもそも安倍首相は、戦争を見据えて憲法の改悪や自衛隊の軍備強化に猛進している人物です。核兵器禁止条約への日本の参加について、被爆者から直接訴えられても、不誠実な対応を取ってきました。安倍首相は米トランプ大統領との外交関係以上の「仲の良さ」を強調もしています。しかし、そのトランプ大統領は7月16日、75年前の世界初の核実験を「驚くべき偉業」と声明。核による世界支配を全面的に肯定し、再びの核戦争に突き進もうと核軍拡を進めています。トランプ大統領と「仲良し」の安倍首相は、こうした米国の戦争政策や核兵器賛美発言に一言も抗議をしていません。
 さらに今年は河井汚職です。河井マネー1億5千万円は、その出処を見れば「安倍マネー」です。河井汚職は、安倍も共犯者です。河井夫妻や河井マネーを受け取った汚職議員だけでなく安倍も汚職関係者に該当します。安倍首相は二重の意味で、平和式典にふさわしくありません!


黙って見過ごしてはいけない!

 こうした不正義を黙って見過ごすわけにはいきません。それは被爆者への冒涜であり、広島の恥を全世界に晒すことになります。被爆者・広島市民が占領軍(GHQ)の禁圧などを打ち破って取り組んできた反戦反核闘争。その歴史を安倍や汚職議員が汚すのを座して眺めるわけにはいきません。共に声を上げましょう。8.6ヒロシマ大行動は8月6日当日にもデモを行います。ぜひご参加ください。


2020年7月26日日曜日

スタンディング抗議&街頭宣伝@本通をやりました!


事前に告知していたとおり、7月25日に本通にてスタンディング抗議と街頭宣伝を行いました。


河井夫妻と安倍首相は8・6式典にふさわしくない!」と横断幕を掲げ、「このまま汚職議員が式典に平然と参加するのを黙って見過ごすわけにはいかない!」「核兵器禁止条約に背を向けるばかりか、河井マネーの原資を提供した汚職の黒幕=安倍首相も式典に来るな!」と市民に呼びかけました。

テレビ取材も受け、1時間あまりの間に300枚近いビラが受け取られたり、あちこちで汚職議員の式典招待に怒る市民の方から声をかけられるなど、市民の注目の高さを実感できました。

汚職議員の式典招待問題について、市議会議長は「各議員に通知する」と発言しています。最後、これを押し込めるためには、多くの一般市民が声をあげなければいけません。「8・6」まで残り2週間を切っていますが、最後まで声を上げ続けましょう。

また、核兵器廃絶に背を向け、しかも河井汚職の黒幕である安倍首相も式典にはふさわしくありません。私たちは8月6日当日に、安倍首相を弾劾するデモを行います。ぜひ、こちらにも皆さんご参加ください。
(実行委員会 SD)


2020年7月24日金曜日

実行委員会ニュースNo.3できました!


 18日の公開討論会の報告をニュースにしました。ご活用ください!



2020年7月21日火曜日

7月21日、県警に申し入れ


 8.6ヒロシマ大行動実行委員会では7月21日、広島県警に対して「デモ行進への過剰警備・弾圧をしない事の申入れ」を行いました。

 対応したのは、県警警備部の職員2名。警備部はデモ行進の「警備」=弾圧を担当したり機動隊を管轄したりする部門で、人々の安全ではなく国家の支配体制維持を目的とする部署です。

 8.6ヒロシマ大行動のデモに対しては、重装備の機動隊が多数動員され、デモ隊の先頭から最後まですぐ横に密着しています。しかも、デモ参加者に対しては、高齢者に対してであっても「早く歩け」と大声で叫ぶこともあります。これは全国的に見ても異常なことであり、デモのアピールを妨害し、憲法でも保障されたデモの権利を事実上制約するものです。その他にも、横断幕のすぐ前に立つ、指揮官車のスピーカーから大音量で怒鳴りつけてコールを妨害するなど、種々の悪質・陰湿な嫌がらせを行っています。こうした警察の悪行は絶対に許せません。こうした行動をしないよう強く申し入れました。
 また、今年は新型コロナウイルス感染症が流行しています。デモ隊は互いに距離を取ったりマスクを着用したりと感染対策をしていますが、機動隊がデモ参加者にくっついたり、マスクなどをせずに大声でデモ参加者に怒鳴りつけたりするようでは、実行委側の感染対策も水の泡となってしまいます。したがって、特にこうした行動を絶対に行わないよう強く申し入れました。

 県警警備部の職員は、一貫して「個別のことは答えられない」「検討中」「質疑応答する場ではない」など不誠実な対応に終始。デモの権利について説明しても、十分に理解できておらず、人権意識の低さも見て取れました。
 一方で、新型コロナウイルス感染症の感染防止に関連しては、「これまでとは違うデモ『警備』の体制を取る」「デモ参加者と機動隊員とで感染が起こらないよう、体制については配意する」とも発言しました。警察側の対応について、引き続き注視し、権力の不当な濫用については抗議していきます。
(実行委員会・SD)


※以下に申入書を転載します。



7月25日、本通にてスタンディング抗議&街頭宣伝やります!





8.6記念式典からの
被爆遺族・市民の排除反対!

河井夫妻と安倍首相は
8.6式典にふさわしくない!


7月25日(土)11時より、本通電停前にてスタンディング抗議&街頭宣伝を行います。

通行する方々にビラを配って訴えても良いし、横断幕や思いを書いて持ち寄ったプラカードを持って立つだけでも構いません。

スローガンに賛同される方ならば、普段は8.6ヒロシマ大行動実行委員会と関わりのない初参加や飛び入りの方も大歓迎です。

共に声を上げて、市井の人々に訴えていきましょう!


2020年7月20日月曜日

7月19日に第5回実行委員会を開催

7月19日に第5回実行委員会を開催しました。8月5日〜6日当日に向けて、事実上最後の実行委員会となります。

 今回は、実行委員会に先立って同じ会場で講演会「原発をめぐる歴史とこれから」(NAZENヒロシマ主催)も行われました。講演者の方からは、広島への原爆投下が原発宣伝に利用されてきたこと、いな1950年代はむしろ広島が原発(アイゼンハワー米大統領の唱えた「平和のための核」)を推進してきたこと、そしていまの中国電力と原子力発電との関係等々、多岐にわたって説明されました。非常にわかりやすく、それでいて内容豊富な中身で、多くの参加者から高評価をいただきました。

 実行委員会で事務局長の宮原から提起された内容の一部をご紹介します。※一部表記等を変更しています。


――安倍は改憲そのものを全く諦めていません。7月16日には「任期中に改憲を成し遂げる」と再び公言しました。トランプ米大統領の大核軍拡政策も進行しています。同じ7月16日には、75年前の世界初の核実験(トリニティ実験)を「驚くべき偉業」と声明しました。核による世界支配を全面的に肯定し、再び核戦争に突き進もうとしています。
――こうした情勢の中で、原水禁も原水協も世界大会の中止(オンラインのみでの開催)です。「コロナだからしょうがない」という問題ではないと思います。反戦反核の世界的発信地である広島、その歴史的な日である8・6…… 歴史的にも現在的にも重要な役割を果たしてきたヒロシマが反戦反核の闘いの旗を、たとえ一時的にせよ降ろしてしまってよいのか…?
――コロナで暴き出されたこの社会の矛盾に対して「もうこのような世界を変えよう」という声が全世界で高まっています。これに連帯する8・6ヒロシマであるべきだし、それは「新たな核戦争と改憲を阻止する」「核廃絶の声をもっと大きく」ということであると思います。残り3週間、市井の人々に届く訴えを行って、8・6ヒロシマ大行動を成功させましょう。


 その後の討論では、河井汚職問題もセットで訴えていこうという意見や、デモ行進の際に市民に訴えるものにしようという意見が出されました。また、コロナ感染防止に必要な具体的対応の検討、集会の運営などを議論して決定しました。
 事務局長からの提起にあるように、まさしく「残り3週間、市井の人々に届く訴え」を行っていきます。

(実行委員会・SD)


2020年7月19日日曜日

「平和記念式典のあり方を問う」討論会を開催!



 「平和記念式典のあり方を問う公開討論会」を7月18日、広島市東区民文化センターで開催いたしました。好評だった過去2回の公開討論会に引き続き、今回もパネラーの方々からの重要な提起、活発な会場からの意見提起やそれを受けた議論など、大いに盛り上がりました!
 
 被爆75周年を迎えて、コロナに便乗して式典の変更が行われようとしています。しかし、いまだに核兵器が廃絶されていないばかりか、核大国同士の対立が深まり、安倍政権も改憲を追求し続け敵基地攻撃能力を持つことまで検討し始めている……――こうしたコロナ危機の下でヒロシマは何を発信するのかが問われています。

 この間、8・6ヒロシマ大行動を狙い撃ちにした一昨年来の拡声器規制条例制定に対して、様々な平和運動団体・被爆者団体から「言論の自由をおびやかされる」と反対の声があがっています。松井広島市長は、今年の条例制定は断念しましたが、今度は「式典の性格変更」まで言い始めています。しかも、式典への一般参加ができない一方で、安倍首相や買収事件の河井夫妻まで招待するという…… こうした状況で開催した公開討論会は、被爆75周年をむかえて、「8・6ヒロシマはどうあるべきか」を改めてとらえ返す場となりました。

 冒頭、主催者の8・6ヒロシマ大行動実行委員会を代表して広島大の学生から、経過説明と公開討論会の趣旨説明を行いました。原水禁世界大会もオンライン開催となり、集会の大規模な規制・自粛が行われようとしている今年の8・6は、 1950年の朝鮮戦争時にあらゆる集会が禁止されて以来の歴史的事態です。記念式典のあり方を市長が一方的に決めるのではなく、広く市民の意見を開かれた形で議論していくべきと公開討論会を開催した趣旨を説明しました。
 松井市長が4月9日に平和記念式典の規模縮小と性格変更について発表して以来、8・6ヒロシマ大行動実行委員会は広島市へ申し入れ・市議会への請願を重ねてきました。6月28日には、旧陸軍被服支廠の見学と講演をうけ、「平和と反核を求めて集まり自由に議論し合える場に」 という重要な視点を持つこともできています。こうした取り組みによって、式典会場周辺の入場規制にも変化が現れています!

 3人のパネラーの提起は、いずれも「8・6ヒロシマはどうあるべきか」をさらに掘り下げる重要な視点を提起するものでした。
吉田修さん(広島大学教員)は「アジアからみたヒロシマ」と題して、戦争被害としての被爆を「ヒトとしてクニを訴える」ことで平和を訴えることに普遍的な意義を与えてきたことを明らかにされました。NPT(核兵器拡散防止条約)やCTBT(包括的核実験禁止条約)といったクニによる核軍縮ではなく、核兵器禁止条約でできたアジアの人々とのつながりによる核廃絶への訴えこそヒロシマが果たすべき普遍的課題だと提起されました。
 渡子健さん(NAZENヒロシマ)は、「平和記念式典と反核運動の関係について」と題して、8月6日を「すべての戦争と核を無くす決意と、その具体的行動提起」をするための誓いの日とすることが世界から求められていると提起。「国の戦争による被害は等しく受忍せよという国に対して原爆被害者が国家補償を求め立ち上がった広島は、原発被害者の苦悩や決起に連帯や支持を示すべき」と、原発推進の国策を批判しない松井市長のあり方に怒りを表明されました。
山田延廣さん(弁護士)は「改憲問題と平和記念式典」と題して、コロナ流行に乗じて式典を縮小する一方で、改憲発言・緊急事態条項の創設を繰り返す安倍首相は呼んで発言させる松井市長のあり方を痛烈に批判。高齢化を理由に被爆者の発言を加えない式典は、平和を実現することを子どもたちに伝えることを切り捨てることになる、真の慰霊とは「二度と戦争しない、二度と核兵器の使用を認めない」と決意し行動することにある――こう強調されました。


 パネラーの提起を受けて、積極的な討論が行われました。河井夫妻はじめ選挙違反事件の関係者を呼ぶことに対して、「ありえない」と広島は怒りに満ちています。記念式典のあり方そのもの、さらにはヒロシマから何を発信していくのかというところまで問題を掘り下げる公開討論会となり、大変意義深い場となりました。
 8・6ヒロシマ大行動が声を上げたことで、新たな結びつきができ、ヒロシマの運動をもっと大きくしていく展望が開ていると実感できる公開討論会だったと思います。

実行委員会 I

2020年7月15日水曜日

河井夫妻、安倍首相を式典に呼ぶべきではない! 市長と市議会に申し入れ

16日の新聞で報道していただきました。




 安倍首相ら自民党幹部が、河井夫妻を通じて行った大規模買収事件(公職選挙法違反)の捜査・裁判が進んでいます。

 そんな中、広島市はコロナを理由に一般市民の式典参加は認めず、一方で、安倍首相・河井夫妻に対しても、そして金銭を受けとった県会議員・市会議員にも、式典の招待状を送ったことが判明しています。7月15日、私たちは法律違反の議員を招待しないよう、広島市(松井市長)に申し入れました。


 代理で対応した職員とのやりとりで、広島市(松井市長)は、河井夫妻の疑惑の内容については重々承知の上で、「あえて例年通り招待した」ということでした。コロナを理由に「席数9割削減」「会場周辺の立ち入り規制」など、去年までの慣例に踏まえない、異例づくめの式典を行うことを判断した広島市(松井市長)が、「あえて例年通り、広島県選出の国会議員(河井夫妻)は招待する」と判断・決定したことを認めました。


 なぜ一般市民は式典会場に入ることさえ許されず、選挙違反の議員は招かれるのでしょうか? 法律違反を居直る議員を平和記念式典という公的行事に招き、それを誰も咎めない構図を全国・海外に発信して、かれらの「禊(みそぎ)」の場にし、安倍首相や河井夫妻らを免罪しようというのでしょうか!? 私たちはそのような松井市長を市民の代表として認めることはできません。 







広島市長 松井一實様

2020年7月15日
                     被爆75周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会
事務局長 宮原亮
広島市中区幟町14−3−705
                      電話・FAX 082−221−7631
メール 86hiroshima.daikoudo@gmail.com
                         

申し入れ書

          
1)1億5000万円の買収資金を提供した安倍首相、応じた河井夫妻、河井から賄賂を受け取った全ての県会議員・市会議員への8・6平和記念式典への招待状を撤回すること。

2)正義がなければ平和はない。このことを肝に命じていただきたい!

3)広島自民党救済のための、安倍資金による旧陸軍被服支廠保存に応じるべきではない。


理由

1)1億5000万円の買収資金を提供した安倍首相、応じた河井夫妻、河井から賄賂を受け取った全ての県会議員・市会議員への8・6平和記念式典への招待状を撤回すること。

 広島市役所のホームページを見て驚いた。招待者一覧表に特別来賓として国会議員と県会議員、主催者として市会議員の名前が挙げられている。担当課に聞けば、安倍首相をはじめ、河井夫妻、広島市会議員など、河井選挙疑獄の渦中の人物にも招待状を出したと言うではないか! 一体松井市長は何を考えているのか。
 振り返ると、松井市長はパンデミックに便乗して「今年の平和式典は目的を慰霊に絞る」とし、大幅な縮小と目的変更を宣言した。そのやり方も独裁者そのもので、我々8・6ヒロシマ大行動実行委員会が「平和式典のあり方を市民に問うべきだ」と何度も誠意を持って要請しているのを、これまでのやり方で十分だと居直った上でのことだ。最近の記者会見では式典の目的を「平和と慰霊」に修正したようだが、世間を愚弄するような式典開催を勝手に決めていることに変わりはない。
 問いたい。一般市民を排除し選挙違反の議員を多数式典に参加させておいて、あなたのいう慰霊は果たせるのか? 無慈悲な死を強制された被爆者は、選挙違反を居直って辞職もしない輩が平和公園の土を踏むのを「慰みだ」と喜んでくれると、本気で思っているのか?
 はっきり言ってこれは平和式典に名を借りた「みそぎ」だ。平和式典という公式行事に、何事もなかったように選挙違反の議員が参加し、誰もそれを咎めない構図を全国に発信して、安倍や河井夫妻らをを免罪しようというものだ。


2)正義がなければ平和はない、このことを肝に命じて頂きたい!

 現在、ジョージ・フロイトさんを白人警官が殺害したことに対する全米のみならず、全世界で抗議の闘いが燃え上がっている。1964年に公民権法が成立しながらも、新自由主義の中でますますアメリカ社会で差別が強化され公然のものとなっていることを衝撃的に教えたのが、Covid19の被害の実態だった。黒人は人として見られていない。黒人を差別し踏みつけにして、アメリカ社会の繁栄が続いてきたということだ。それ故に、故キング牧師の有名な言葉が胸を衝く。

「真の平和とは、単に緊張がないだけではなく、そこに正義が存在することである。
True peace is not merely the absence of tension: it is the presence of justice.」

 平和を語っても正義がなければ、その平和なるものは虚構だ、という真理だ。同じことは、「核廃絶」についても言える。否、むしろこうした金銭汚職の議員を平然と松井独裁市政の基盤にし、平和式典に参列させて罪を問わないやり口こそ、松井市長の核廃絶が空疎なものであことと一体なのだ。空疎というのは安倍に恐れをなして平和宣言で「核兵器禁止条約署名と批准」を迫らないことだ。何が国際平和都市だ! 何が平和首長会議の代表だ! これでは、真実を知った世界中から軽蔑されてしまう。

 河井夫妻の金銭買収に応じるということは不正義そのものだ。民主主義の根幹を破壊するからだ。司法取引が行われたことも明白で、広島市の汚職議員13人は全て居直り、あるいはだんまりを通そうとしている。検察は広島の自民党体制が崩壊することを危惧していると報道されている。自民党を支持基盤とする松井市長も同様な考えなのか? 自らが汚職議員を断罪する気迫もないのか?
 それとも、汚職議員も平和式典に参加すれば慰霊の念から改心するとでも思っているのか? かつて松井市長の秘書室長は、「安倍首相はヒットラーと同じ人物だ、決して式典に招待してはならない」という我々の主張に次のように答えた。「ヒットラーだからこそ来てもらい、広島の被爆の実相を感じてもらえば、変わってもらえる(!)」。だが、現実は真逆だった。安倍首相は広島訪問をするたびに戦争屋としての本質を露わにしている。その点で重大なのは、河井案里の選挙公約だ。それは安倍と共に「日本を変える」というものだ。夫、河井克行の同志として日本を戦争できる独裁国家に変える。安倍の指揮下、非常事態条項導入と自衛隊明記の改憲に突入し、異議を挟まさない。そのためには同じ自民党の溝手であっても切り捨てる。それは、戦争に向けた全国民総動員体制構築に向けて、戦前の内務省支配下と同様に地方の住民から自治を奪わずにはおかない。河井から金を貰った市会と県会の議員たちはそういう河井夫妻の企みに、与する意思表示をしたということだ。口で「核は絶対悪」と言おうとも、核兵器使用の最大の国家間戦争に向け、着々と準備する安倍に抗議しない松井平和行政はペテンだ。そのことを平和式典への金権汚職選挙議員の招待は証明している。

 実際、松井市長が戦争と改憲に突入する安倍政権批判を圧殺しようと画策した「8・6拡声器規制条例」に賛成討論をした木戸市議は金を受け取っていた。拡声器規制条例を提唱した宮崎議員はその木戸議員を庇って、辞職を求めるのではなく「議員自らが説明する問題だ」と断罪すらしない。戦争で田舎町から大都市に飛躍した広島に色濃く残る軍都根性に便乗しているのが、あなた、松井市長だ。平和宣言を発する資格が問われている。


3)広島自民党救済のための、安倍資金による旧陸軍被服廠保存に応じるべきではない。

 最後に触れておきたい。広島・山口県出身の自民党国会議員らが、8月6日の平和式典に出席する安倍首相を旧陸軍被服支廠を視察させようとしている。侵略戦争と被爆の象徴である建物を見て、安倍首相が「二度と戦争をしてはならない」と決意するであろうか? 否である。安倍首相は「こんなに立派な軍事施設だったのか。今度は負けないようにしっかり軍備を整えよう」と軍都=廣島を肯定し、憲法改悪と日本の核武装へのキャンペーンをさらに強めるだろう。軍都=廣島に目をつむるとはその証だ。広島をアメリカの核攻撃から生じた被害の側面だけから注目するあり方を国策として一層推進しようとするだろう。結論は、敵基地攻撃能力の保持発言にも見られるように、日本の途切れない防衛の要としての日本独自の核武装の扇動となる。被爆者家族として、絶対に許すことはできない。

 私たちは、6月28日に被爆建物の保存運動を進めてきた石丸紀興先生を招いて、旧陸軍被服廠の見学と被爆建物について考える機会を持った。石丸先生は講演の最後を次の言葉で締めくくられた。
「世界からも平和と反核を求めて集まる人たちが自由に議論しあえる場として陸軍被服廠は保存されるべきだ」
「保存に際して補強のために30億円以上の金額が言われるが、震度7とか8の地震が来て、住民の家は崩壊しても、陸軍被服廠や原爆ドームさえ残れば良いという話ではないはずだ。もっと何のために残すかを議論することが大事。安易に政治利用を狙う安倍さんに便乗するのではなく、広島が方針を決め、それに政府が乗るかどうかを問うべきだ」
 はっきり言おう。安倍首相も松井市長も平和と反核のための自由な討論の場として被爆建物を残すのではなく、国民・市民に沈黙を強いて日本を再び戦争する国にするという彼らの野望を押し付ける場にしようとしているのは明白だ。安倍首相の視察で保存費用を国から引き出し、河井両国会議員の公選法違反、巨額の金のバラマキでボロボロになっている広島県の自民党の威信を取り戻そうという魂胆もミエミエだ。
 そうは行くはずもない。そもそも、河井案里に買収資金1億5000万円を支給した張本人こそ安倍首相であり、広島の怒りは生半可ではない。広島だけでなく、全国紙で「安倍のための河井金権選挙」について多くの怒りが投書欄などで表明されている。
 私たち8・6ヒロシマ大行動は、ヒロシマ、全国、何よりも被爆者家族とともにあらゆる反動をはねかえして行動し、全世界の労働者・民衆にヒロシマからのアピールを発する決意である。

                                    以上



 その後、山田春男・広島市議会議長に、同様の申し入れを行いました。とくに河井夫妻から金銭を渡されたとされる13人の市議には、式典出席を自粛するよう議長として促してほしい、と伝えました。






2020年7月12日日曜日

8・6ヒロシマ大行動へ! 実行委員会からの訴え①

「核廃絶の声をもっと大きく」

宮原亮  8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長/被爆3世

 

 広島市は 2018年末、8月6日の平和記念式典周辺での拡声器使用をめぐって市民3000人を対象にアンケートを実施。それ以降、松井市長は拡声器規制条例の制定を策動し、8・6ヒロシマ大行動実行委員会は「表現の自由を奪うな」と条例制定反対を呼びかけていきました。 


 19年末には広島県原水禁や弁護士会なども反対の声を上げてくださり、条例制定を阻止。すると松井市長は今年4月に入ってコロナを理由に記念式典の目的から核廃絶を外して「慰霊に絞る」と言い始め、式典参加者を制限し、式典中の平和公園の立ち入り規制をしようとしています。 


 昨年市長は式典での平和宣言を「政争の具にしない」と言って核兵器禁止条約について触れないと公言していました(抗議の声で撤回)。松井市長は明らかに「8・6ヒロシマ」から「反戦平和」「核廃絶」という内容を消し去ることを狙っています。安倍の改憲攻撃と一体の攻撃です。 


 しかし、18年以来の広島市当局との攻防を通して、市長らの狙いとは完全に逆の結果が生じています。市は最初は「8・6ヒロシマ大行動」だけを狙い撃ちにして孤立させようとしましたが、被爆者団体はじめ多くの市民運動、労組、弁護士や大学人などがともに声を上げてくれました。この中で私たち自身も広島のさまざまな平和運動を担う人たちの考えに触れました。被爆者の証言を伝承する活動をされている方、原爆犠牲者供養塔のお世話をされている方、被爆建物の保存運動をされている方など――そうした人たち
の話を聞く機会を設け、問題意識に真摯に学んできました。 


 さらにNPT体制や核兵器禁止条約、広島の平和運動・被爆者運動の歴史について改めて学び直しました。そして運動の垣根を越えて広く共闘を呼びかけることに挑戦してきました。そのことで、私たちは広島の反核平和運動の責任勢力として、ある程度広く認められる存在になれたのではないかとの自負もあります。 


 被爆から75年が経ち、被爆者も高齢化しています。運動と被爆体験の継承が問題になっていますが、何を継承するのか。被爆者は戦後「戦争を引き起こした国家の責任追及」を軸にしてたたかってきました。松井市長は「慰霊の場だから黙れ」と言い、原水禁も原水協もコロナを理由に世界大会を中止しましたが、米トランプ政権の大核軍拡、安倍政権の改憲と核武装衝動に対してそれでいいのか? 「核廃絶の声をもっと大きく!」この精神こそが被爆者の体験と思いの継承の核心であると思います。 


 いま河井克行・案里の選挙汚職が大問題となり、広島市議も県議も多数買収されていることが次々暴露されています。こういう議員は招待され(河井克行・案里さえも招待されている!)、市民は排除される式典とは何か? 立ち入り規制の攻撃と当日までたたかい、跳ね返して6日朝の原爆ドーム前集会を断固やりぬきたいと考えています。感染対策もしっかりやります。全国からの可能な限りの結集と賛同をお願いします。

 (2020年7月7日記)

2020年7月10日金曜日

今年の平和記念式典 会場周辺の入場規制を発表


 松井市長は4月に、コロナを理由に「式典の目的を慰霊に絞る」「会場周辺の立ち入りを規制する」と発表したものの、その具体策を公表してきませんでした。7月9日、ようやく発表。
 なんと、例年より1時間30分はやい朝5時から会場周辺を立ち入り禁止とすると。一部(参拝者に限り)朝5時~7時まで一方通行での立ち入りを認めるというものです。
 一方、もっとも問題視された立ち入り規制の範囲はレストハウスの部分まで。平和公園敷地内全体を立ち入り禁止にすることはできなかったようです(私たちは例年通り朝7時15分から原爆ドーム前集会を行う予定です)。

 しかし、8時からの式典は、安倍首相は丁寧に招かれ、市民は参列できないものであることに変わりはありません! こうしたあり方には、引き続き抗議していきたいと思います。



(7月10日付中国新聞)

実行委員会ニュースNo.2できました。

6月28日の被服支廠見学・講演会をニュースにまとめました!




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2020年7月8日水曜日

【告知】7月19日、第五回実行委員会を開催します。

いよいよ8月6日まで残り1ヶ月を切りました。

第五回実行委員会は7月19日(日)15:45~17:45、東区民文化センター・スタジオ2で行います。参加希望の方は、86hiroshima.daikoudo@gmail.comまで連絡をお願いします。


※実行委員会の前に、NAZENヒロシマ主催「ヒロシマと原発」学習会が、13:30~15:30に同じ会場で開催されます。こちらにもご参加ください。

2020年7月7日火曜日

今年の8・6ビラ、更新しました。

 8月5日の行事予定などを追加して、8・6ヒロシマ大行動のビラを更新しました。ご活用ください。




ビラをダウンロード(PDFデータ)


2020年7月2日木曜日

6月28日 被服支廠の見学・講演会および実行委員会を開催

(6月29日 読売新聞)

広島をどういう街にするか?


 6月28日、旧陸軍被服支廠を元広島大学工学部教授・石丸紀興先生の案内で見学し、その後講演も行って頂きました。
 「広島はかつて軍都=廣島だった」という事実を強烈に思い知らされた一日でした。朝鮮半島略奪のための日清戦争の時には、広島城に臨時の大本営が置かれ、アジア侵略の本格化に伴って陸軍兵器支廠、陸軍糧秣支廠も合わせて建設され、被服支廠で作られた軍服や軍靴と一緒に、それらを繋ぐ宇品線で移送され、宇品港からアジア各地に送り出されたのです。戦後、軍の巨大な敷地は県や市に払い下げられた一方で、軍都としての史実は極力抹殺した街づくりが行われてきました。
 石丸先生は自己紹介の際、旧満州で生まれ引き上げてきたと言われました。1969年の広大闘争に助手として向き合い、飯島学長(当時)に意見を申したことで生き方を決めたと言われました。被爆者や市民に相談もなく、了解もないまま進められる復興に異議申し立てて来られたそうです。例えば、カトリック教会が世界記念聖堂の敷地内にホテルや結婚式場を作る計画には、聖堂のたたずむ景観が失われてしまうと信徒有志とともに反対運動を起こし、計画を変更させたりしました。
 市当局や権力者に疎まれても自由に考え、自由に物を言うことが、「戦争とどう向き合って生きるのかは、人生の底流にある」とする先生の覚悟のように見えました。


 石丸先生は講演を、次の二つの印象的な言葉で締めくくりました。
「世界からも平和と反核を求めて広島に集まる人たちが自由に議論し合える場として、陸軍被服廠は保存されるべきだ」
「保存に際しては補強のために30億円以上の金額が必要と言われるが、震度7とか8の地震が来て、住民の家は崩壊しても、陸軍被服支廠や原爆ドームさえ残れば良いという話ではないはずだ。もっと、何のために残すかを議論することが大事。安易に政治利用を狙う安倍さんに便乗するのではなく、広島が方針を決め、それに政府が乗るかどうかを問うべきだ」
 安倍が今年の8・6に来た際に被服支廠を見学しようとしていることに靡(なび)こうとする広島への強烈な批判です。「今年の平和式典を慰霊目的に絞る」とする松井市長のパンデミック便乗した沈黙強制へ激しい怒りを共有できました。
 石丸先生の話を聞きながら、モロッコから来ていた留学生から「ヒロシマは平和のメッカと聞くが、どこにメッカがある?」と聞かれ、答えに窮したことを思い出しました。まさに、峠三吉らが朝鮮戦争反対の中で体現した「怒りのヒロシマ」こそ平和のメッカであり、我々の8・6ヒロシマ大行動の反戦反核の中にそれは引き継がれているのだと確信する一日でした。

(8・6ヒロシマ大行動実行委員会・共同代表 中島健)







講演会の後、第四回実行委員会へ。
被爆75年の8月6日に向け、それぞれが熱弁をふるいました。