今回の申し入れでは、6月24日に広島市が拡声器規制に関する市民アンケートの結果を公表したことに合わせ、改めて世論操作ともいえるアンケートの不当性を訴えました。
広島市長 松井一實様
8・6のデモ規制への抗議の申入書
市長は、6月18日の市議会で、拡声器規制条例に賛成が69%が賛成していると述べて、被爆75周年の来年にむけて制定する意欲を公表しました。そもそも質問の文面には「拡声機の声を放置することは、多くの方の心情を害し、式典の趣旨を損なう」とのみ記され、 デモが核兵器禁止条約に反対し、多くの被爆者が反対してきた改憲を推進する安倍首相の式典出席への抗議であることを明らかにしていません。ようするに「式典会場近くの拡声機による騒ぎ声を規制するのに賛成か反対か」だけを問い、 あらかじめ規制賛成が多数になるように仕組まれたものです。これは安倍政権の意を受けた広島市行政・松井市長による、あからさまな世論誘導、世論操作です。
しかアンケート回答率は41%しかなく、住民投票の場合にはそもそも不成立ということになる結果です。「うるさい60%」「規制条例賛成69%」という作られた数字をマスコミを使って大々的にキャンペーンし、安倍首相への抗議を暴力的に封じていくやり方は、まさに行政による「ファシズム的手法」と断じざるをえません。これは安倍政権の「2020年改憲」に向けたヒロシマの声を封殺する攻撃です。
②広島市の意図は「規制条例制定ありき」だ!なにをやっても良いのか!
広島市は、アンケート結果からも、被爆者団体への聞き取りからも、拡声器規制条例を制定する結論は導きだせなかった。にも関わらず、再び「アンケート」をするなどとは一体どういうことか。市は、6月24日の総務委員会で、今年の式典参加者にアンケートしたり、音量調査をして、「客観的数字」によって規制を行うと答弁しているが、市の言う「客観的」ということは、全く信用できません。広島市にとって都合の良い数字がでるまで様々な策動を続けるというのでしょうか。
③改憲と戦争・核戦争への道を進める安倍首相への抗議こそが被爆者、ヒロシマの声だ!圧殺は許さない!
松井市長は、8・6平和式典は「追悼と恒久平和のための祈り」だと言うが、被爆者たちは、必死のたたかいを続けるなかで、被爆の国家責任を問い、生きるための権利を勝ち取ってきた。松井市長の言うことを見た場合でも被爆者を真に追悼し恒久平和を実現するためには、大軍拡を進め、核兵器禁止条約にすら反対し続ける安倍首相に抗議の声を上げるのはあまりにも当然ではないですか。6月23日の沖縄慰霊の日、安倍首相に投げかけられた「うそつき!」「帰れ!」の声こそが平和を願う沖繩の声です。広島で安倍首相への抗議デモを「やかましい」と切り捨てるなどは、被爆地ヒロシマの市長として決してあってはなりません。
▼8・6ヒロシマ大行動実行委員会▼反戦被爆者の会▼被爆者青年同盟
▼改憲・戦争阻止!大行進 広島実行委員会
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