2020年7月21日火曜日

7月21日、県警に申し入れ


 8.6ヒロシマ大行動実行委員会では7月21日、広島県警に対して「デモ行進への過剰警備・弾圧をしない事の申入れ」を行いました。

 対応したのは、県警警備部の職員2名。警備部はデモ行進の「警備」=弾圧を担当したり機動隊を管轄したりする部門で、人々の安全ではなく国家の支配体制維持を目的とする部署です。

 8.6ヒロシマ大行動のデモに対しては、重装備の機動隊が多数動員され、デモ隊の先頭から最後まですぐ横に密着しています。しかも、デモ参加者に対しては、高齢者に対してであっても「早く歩け」と大声で叫ぶこともあります。これは全国的に見ても異常なことであり、デモのアピールを妨害し、憲法でも保障されたデモの権利を事実上制約するものです。その他にも、横断幕のすぐ前に立つ、指揮官車のスピーカーから大音量で怒鳴りつけてコールを妨害するなど、種々の悪質・陰湿な嫌がらせを行っています。こうした警察の悪行は絶対に許せません。こうした行動をしないよう強く申し入れました。
 また、今年は新型コロナウイルス感染症が流行しています。デモ隊は互いに距離を取ったりマスクを着用したりと感染対策をしていますが、機動隊がデモ参加者にくっついたり、マスクなどをせずに大声でデモ参加者に怒鳴りつけたりするようでは、実行委側の感染対策も水の泡となってしまいます。したがって、特にこうした行動を絶対に行わないよう強く申し入れました。

 県警警備部の職員は、一貫して「個別のことは答えられない」「検討中」「質疑応答する場ではない」など不誠実な対応に終始。デモの権利について説明しても、十分に理解できておらず、人権意識の低さも見て取れました。
 一方で、新型コロナウイルス感染症の感染防止に関連しては、「これまでとは違うデモ『警備』の体制を取る」「デモ参加者と機動隊員とで感染が起こらないよう、体制については配意する」とも発言しました。警察側の対応について、引き続き注視し、権力の不当な濫用については抗議していきます。
(実行委員会・SD)


※以下に申入書を転載します。




広島県警
 本部長 鈴木信弘 様

被爆75周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会

デモ行進への過剰警備・弾圧をしない事の申入れ

 例年、広島県警による8·6ヒロシマ大行動デモヘの過剰許備・弾圧は、目に余る 物があり、絶対に許せない。被爆75周年となる今年の8·6ヒロシマに当たっては、このような過剰警備・弾圧を絶対に行わないよう強く申し入れる。
 1945年8月6日、米軍の原子爆弾一発の投下によって15万人が死亡、放射能との闘いは現在にいたるまで続いている。広島の被爆者をはじめ、全国・全世界の労働者・民衆は、二度と核戦争を繰り返させないと決意して、毎年、広島に集まり声をあげ闘い続けてきた。私たちは、22回目の8·6ヒロシマ大行動を開催し、大きなデ モ行進を行う。
 このデモを圧殺する広島県警の過剰警備・弾圧は絶対に許さない。広島県警の過剰警備・弾圧は、全国的に見てもどこにも存在しない。その異常さに、全国・全世 界の人々から多くの批判の声が上がっている。デモ警備は、デモ行進が安全に行わ れるための交通整理に徹すべきである。
 取り分け今年は、コロナ流行中であり、私たちは、マスクを着け、人と人との間隔を広く取ってデモ行進を行う予定である。広島県警は、コロナ感染対策上からも、以下のような行為を絶対に行わないよう強く申し入れる。

1、デモ隊列の脇に重装備の機動隊をびっしり付けないこと
2、指揮官車は、デモの先頭に異常に接近してデモの横断幕を隠したり、大音量で怒鳴るなどでデモコールを妨害しないこと。
3、デモ隊列を細切れに分断して、無駄に交通渋滞を引き起こすなど全ての弾圧は直ちにやめること。
以上