2020年4月30日木曜日

4月29日、第二回実行委員会を行いました。




 4月29日、実行委員会は木原省治さん(被爆2世、原発はごめんだヒロシマ市民の会)を講師に迎え『NPTと核兵器禁止条約』と題する学習会を持ちました。
 NPT(核兵器の不拡散に関する条約)をはじめとする核兵器に関する国際条約(核実験禁止条約、米ソ中距離核全廃条約、核兵器禁止条約等)についての概要や、NPTや核兵器禁止条約をめぐる核保有国と核非保有国の対立について解説していただきました。
 本年4月27日から開催予定だった「NPT再検討会議」はコロナ情勢により延期になりましたが、2017年の核兵器禁止条約成立後初めての会議です。端的に【NPT体制=弱肉強食の論理】【核兵器禁止条約=市民の論理】。今回の会議でNPT体制の合意ができなければ、核兵器禁止条約の優位性が明らかになります。その意味では、米国大統領選後にトランプ体制が終わってから開催されるほうが良いとも言えるとのこと。
 一方、日本は原発稼働によるプルトニウム保有をやめず、核禁条約も批准しない。核廃絶を阻害する具体的課題に対峙しようともせずに“平和都市”を名乗る広島市行政を「おこがましい」と批判しました。被爆二世として反核運動に携わる木原さんは、被爆者の「体験」だけでなく「願い」が継承されることが必要だと締めくくりました。



 引き続き第二回実行委員会を開催。まずは今年のスローガンや呼びかけ文を読み合わせてから情勢の確認に入りました。
 安倍政権が資本の利益を追求するために労働者民衆の命や健康をどれほどないがしろにしてきたかが、この新型コロナ感染拡大情勢下ではっきり見えています。公衆衛生と医療は、いつ起こるかわからない感染症対策を切り捨てて、広く経済効果をもたらすがんや生活習慣病の対策にシフトしていました。そのために起きた感染拡大をも安倍政権は利用し、「個人の権利を制限する力がないせいで食い止められないのだ」という意識をマスコミを通じて民衆に植え付け、緊急事態宣言の効果を必死で宣伝しています。コロナ危機はとりわけ非正規労働者を直撃しています。“補償なき自粛要請”で賃金や職そのものを失う労働者とその家族が路頭に迷おうとしているのに、政府はコロナ収束後の経済の“V字回復”をねらう「Go To キャンペーン」なるものに1兆6794億円をあてるといいます。それにくらべれば医療体制や医薬品のための補正予算はたったの6695億円です。 
 また、4月9日に松井広島市長が今年の平和記念式典の縮小を発表した際に「慰霊に目的を絞る」と発言したことを受け、同21日に実行委員会は「規模の縮小と性格の変更は別問題」と、発言の撤回や討論会の開催を要求する申し入れをおこなったことが報告されました。自粛の強要と相互監視の圧力が強まる社会情勢下で、私たちは今年の8・6をどう闘うのか。民衆の命がないがしろにされ国家と資本の延命が最優先されている状況だからこそ、声をあげなければなりません。核戦争と改憲をとめる闘いは自粛すべきではない。労働者民衆が生き抜くためには団結するしかないのです。そのことをしっかり確認したうえで、賛同や参加の呼びかけを開始し、8・6の陣形を拡大していきましょう。
                      (8・6ヒロシマ大行動実行委員会 H)





 被爆75周年8・6ヒロシマ大行動のビラ(第一弾)と賛同用紙ができました。個人及び団体での賛同と参加をお待ちしています。