2016年5月27日金曜日

5・27オバマの広島訪問絶対反対のデモをやりきる

 5月27日正午過ぎ、前日の集会とデモに引き続き、8・6ヒロシマ大行動実行委員会のよびかけで、オバマ広島訪問に反対する集会とデモが、厳戒警備とオバマを「歓迎」する右翼の妨害を実力で打ち破って打ち抜かれました。集会・デモには年休をとって結集した広島や中四国各地の労働者、そして全学連を先頭に約100人が参加しました。被爆二世、広島連帯ユニオン、全学連などからの怒りのアピールが行われ、8・6ヒロシマ大行動実行委員会共同代表の大江厚子さんから「5・27オバマ訪問に反対する声明」が読み上げられました。

5・27オバマ訪問に反対する声明

5・27オバマ訪問に際し訴えます。私たちは本日行われようとしている、米大統領・オバマの広島訪問に対して、絶対反対の意思を明らかにします。

 第一に、オバマは「核なき世界」などと言っているが、7000発もの核を持ち続け、その核兵器の近代化(小型化、高性能化)のために30年間で1兆ドル(100兆円以上)を費やす計画を支持しています。オバマは「(核を持つ国がある限り)アメリカは、敵国を抑止するために安全でしっかりした、効果的な(核ミサイルの)保有量を維持する」(プラハ演説)と言っているのです。そしてオバマは、このことを、「核には絶対反対」と闘ってきたヒロシマ・ナガサキの被爆者らに認めさせようとしているのです。私たちは絶対に認めません!

 第二に、いま現在、激しい空爆と侵略戦争をやっている者こそオバマだということです。
 オバマがヒロシマで「核なき世界」「戦争は罪なき市民に苦しみを与える」などと欺瞞に満ちた言葉を並べ、それをマスコミが賞賛している間にも、中東・シリア・イラクでは子どもと母親らを含む多くの市民が、オバマの命令を受けたアメリカ軍の戦闘機や無人機のミサイルや爆弾によって殺されているのです。
 朝鮮半島をめぐっては、かつてない規模の米韓合同演習や、戦争法を施行した日本を含む米日韓の「軍事同盟」強化によって朝鮮侵略戦争が切迫する事態になっています。 2月24日、在韓米軍司令官は米下院軍事委員会聴聞会で「朝鮮半島で衝突が起きれば、第2次世界大戦に匹敵する事態になる」と述べています。最高司令官・オバマの下で米軍は、ヒロシマ・ナガサキをはるかに超える朝鮮戦争=核戦争の計画を練り上げ、実行しようとしているのです。

 第三に、こうした東アジア支配をめぐる新たな朝鮮戦争=核戦争の出撃拠点として、沖縄米軍基地を強化し続けようとしているのがオバマだということです。
 基地があるゆえにまたも繰り返された残虐きわまりない女性暴行殺害事件に対して、沖縄では「全基地を撤去せよ!」の怒りが爆発しています。しかしオバマは日米首脳会談で「謝罪」は拒否し、圧倒的多数の沖縄県民が反対する辺野古への基地建設をあくまで推進すると言い放っているのです。そしてオバマは本日、沖縄海兵隊と一体の岩国基地に降り立ち、そこで朝鮮侵略戦争の最前線部隊である岩国の海兵隊航空部隊を最高司令官として「激励」して、広島にやってくるのです。ヒロシマ・ナガサキとならぶ戦争の惨禍を強制され、戦後も戦争=核戦争のための巨大な米軍基地が置かれ続け、爆音、事件・事故の脅威に日々さらされている沖縄。この沖縄の「すべての基地をなくせ! 戦争絶対反対!」の叫びは、「ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな!」の叫びと一つだったのではありませんか。 沖縄と共にヒロシマからオバマに怒りの声を上げる時です。

 第四に、オバマに同行する安倍とともに、こともあろうに「ヒロシマ」を「日米同盟強化のシンボル」にすることは断じて許されません! 朝鮮・中国・アジアへの侵略戦争を居直る安倍、20万人以上の市民を無差別に虐殺した原爆投下への謝罪を拒否するオバマが、新たな戦争=核戦争のための日米軍事同盟を強化を確認し、そこに被爆者を「立ち会わせる」! このどす黒いもくろみこそオバマ・安倍の広島訪問の最大の目的なのです!
 核と戦争をなくすのは、核と戦争を必要とする「1%」の利益を守るオバマや安倍のような支配権力者ではない。核で対抗する北朝鮮や中国の支配者でもない。全世界99%の労働者民衆の団結です。国際連帯です。私たちはヒロシマの怒りをもってデモに立ちあがります。

2016年5月27日 原爆ドーム前にて