2023年11月21日火曜日

広島市議会山路・平岡自民党市議らによる 「はだしのゲン」への攻撃・反戦デモ弾圧を許すな!


 今年4月、広島市教育委員会作成の「平和ノート」から「はだしのゲン」や「第5福竜丸」が削除され、全国で問題になりました。11月に発行された広島市議会だより(右写真)にあるように、今も自民党議員によって「はだしのゲン」を学校から排除せよという攻撃が続いています。

 ヒロシマの反戦反核の声を押しつぶそうとする岸田政権・自民党の攻撃を許すことはできません。怒りの声を上げていきましょう! 


「はだしのゲン」を徹底攻撃

 自民党・市民クラブの山路市議は市議会の質問において「はだしのゲン」を徹底的に攻撃し、学校現場から排除するように主張しています。

 その特徴は第一に、市議会だよりでも暴露されているように「天皇への批判」や「君が代斉唱拒否」に激しく反応し、攻撃していることです。

 ゲンが右の漫画の中で言っていることは事実であり、天皇の戦争責任を鋭く追求しています。これは多くの被爆者の思いでもあります。二度とこのような戦争を繰り返してはならないということです。

 山路市議はこのような漫画を子どもが読むと「自虐史観や東京裁判史観を植え付けることになる」と正真正銘の右翼の主張をしています。日本が行なった侵略戦争の事実にフタをしろと言っているのです。

帝国主義の残虐性と被爆者の必死のたたかいを否定 

 山路市議の主張のもう一つの特徴は「はだしのゲンは暴力的な描写にあふれた漫画」と批判することで、戦争の時代に国がどれだけ残虐な支配をしたのか、そして当時の人たちがそれに対してたたかった事実、あるいは戦後被爆者が必死に生き抜いてきたたたかいの全てを「なかったこと」にしようとしていることです。

 例えば1巻について「特高警察からゲンの父親が暴行を受ける」などの描写と「(特高警察の手先である)町内会長の指を噛み切る」などの描写を一緒くたにして「暴力的で子どもに見せるべきではない」と主張しています。

 あるいは戦後のシーンでも被爆者である政二さんを差別した家族に対してゲンが怒って「ほうきで暴行を加える」とか、「米軍のジープトラック複数台のガソリンタンクに砂糖を入れてエンジンを故障させる」(左のシーン)などを「暴力的」と言って攻撃しています。被爆者の差別や戦争に対する激しい怒りとたたかいの歴史を消し去ろうとしているのです。

 

8・6反戦集会・デモへの弾圧と一体のヒロシマつぶし

 市議会自民党の山路市議や平岡市議らはこうした主張を繰り返しながら、8月6日の反戦集会やデモに敵意を燃やし、全国から右翼をかき集めて警察権力と一体で集会やデモに対する妨害・破壊行為を繰り返してきました。今年の8月6日には全国から200名もの右翼を動員し、原爆ドーム前での反戦集会を破壊することを狙いましたが私たちはスクラムを組んで実力で集会を防衛しました。山路市議は9月議会でこのことを取り上げて市当局と一体で集会を弾圧することを目論んでいます。

 彼らの狙いははっきりしています。軍事費2倍化などで戦争に突き進む岸田政権の意を受けて、ヒロシマの反戦反核の声を一掃することです。G7サミットを広島で開催し、G7の核保有を正当化する「広島ビジョン」を発したこと、ウクライナへの戦闘機供与を決めたこと、「はだしのゲン」を教材から排除したこと、そして8月6日の反戦反核集会やデモへの弾圧は全てつながっています。


今こそ戦争反対の声をあげよう!

 イスラエルによるパレスチナ・ガザへの残虐な侵略戦争が続いています。アメリカ政府も日本政府も「イスラエルには自衛の権利がある」と言ってイスラエルを応援しています。絶対に許せません。世界中でパレスチナ連帯・ガザへの虐殺やめろのデモが巻き起こっています。

 ヒロシマの反戦反核つぶしを許さず、今こそヒロシマから巨大な反戦の声を上げていきましょう! はだしのゲンの排除、8・6反戦デモへの弾圧に一緒に反対の声を上げてください!