2024年7月27日土曜日

広島市は集会禁止を撤回せよ! 記者会見

 

7月26日、広島市市政記者クラブにおいて8月6日の平和公園集会規制に対する抗議と8月6日の闘争方針についての記者会見を行いました。(記者会見での声明文は下に掲載)

この場で被爆者、被爆2世、3世有志による連名での「集会禁止令の撤回を求めるアピール」を発表しました。


8月6日広島「原爆の日」の「平和公園集会禁止令」の撤回を求める

被爆者・被爆2世・3世のアピール


 5月7日、広島市は 今年の8月6日の「原爆の日」朝5時から9時まで、原爆ドーム前を含む平和公園全域を立ち入り規制し、プラカードなどの持ち込み、ゼッケンなどの着用を禁止する「入場規制」を明らかにしました。

 これは、長年8月6日の原爆投下の時間に合わせて原爆ドーム前で行われてきた反戦反核集会を事実上禁止する「集会禁止令」です。

 昨年、8・6ヒロシマ大行動実行委員会主催の原爆ドーム前集会に参加した5人の仲間が、半年も経った2月28日に逮捕されました。右翼による集会への妨害・襲撃から身を挺して守ったことを「暴力行為等処罰法」違反とでっち上げての弾圧です(8・6ヒロシマ暴処法弾圧)。広島市は今回の規制についてこの事件を理由としています。

 8月6日の原爆ドーム前で反戦反核の声を上げたら右翼が襲いかかり、抵抗すれば警察が逮捕し、それを理由に集会自体が禁止される。まさに戦前を思わせる言論弾圧そのものです。このような集会規制を絶対に認めることはできません。

 

 市が発表した「規制」には法的根拠がないことが明らかになっています。ところが市議会では「警察と連携して」集会を強制的に禁止し、従わないものは警察の暴力で排除するような答弁が繰り返されています。ついに被爆者席から地声で抗議の声が上がっても、警察力で押さえつけるような答弁さえ行われています。

 このような国家権力による集会禁圧は、憲法21条「表現の自由」を侵害する行為であり、地方自治法244条で定められた「地方公共団体は正当な理由がない限り公の施設の使用を拒んではならない」「公の施設を利用することについて不当な差別的取り扱いをしてはならない」という規定にも反するものです。この規制は直ちに撤回されなければなりません。


 ウクライナ戦争は2年を超え、イスラエルによるガザ虐殺が続いています。イスラエルを式典に招待するなという市民の怒りの声が上がっています。

 岸田政権は日米同盟のもとで中国侵略戦争を行う準備を急ピッチで進めています。22年末の安保3文書改定以来、防衛費2倍化、沖縄・琉球弧・日本全土のミサイル配備を進め、今年4月の日米首脳会談で自衛隊と米軍の司令部統合を決定しました。核ミサイルを日本に配備し中国との核戦争を準備する「拡大抑止」閣僚級協議も今年中に行われようとしています。

 虐殺を繰り返すイスラエルや、虐殺を支え、中国との核戦争を準備する米国代表や岸田首相が招待され、「教育勅語」を賛美する松井市長が執り行う式典。一方で反戦反核の声は暴力的に排除する。これは一体誰のため、何のための式典でしょうか? 

 「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」という核と戦争に絶対反対のヒロシマの思いを真っ向から踏みにじる、8月6日「平和公園集会禁止令」の撤回を求めます。

(2024年7月26日)

【被爆者】御堂義之 土井玞美子  高木美佐子 

【被爆2世】中島健 壹貫田康博 井上千代 野田次郎 平野綾子 吉川眞理 渡子健 鄭澄恵 竹中孝子 木坂公治、桂秀昭、田坂量慈、木原省治 平原敦志 島本正勝 吉田光男 新田和生

【被爆3世】 宮原亮 鄭伊佐 吉田千尋 中島敦史 上本龍一


問い合わせ先 8・6ヒロシマ大行動実行委員会 〒730-0036 広島市中区袋町5-4-302

       電話&FAX 082-245-8410 


被爆者・被爆2世・3世のアピールのダウンロード


8月6日朝、原爆ドーム前へ!

8月5日16:30からの市役所前包囲デモ 22:00からの原爆ドーム前座り込みにも参加を!





2024年7月21日日曜日

7・28 2プラス2会談&日米共同軍事演習弾劾デモへ


 核配備・対中戦争を準備する日米2+2
 7月28 日に東京都内で、日米の防衛・外務の閣僚による「日米安全保障協議委員会」(2プラス2)が開催される。この会議では、中距離ミサイルをはじめとした核戦略資産を日本に配備する「拡大抑止」に関する協議が、初めての閣僚級協議として開かれる。核配備を具体的に進めるための会議であり、絶対に許せない!

 今年4月におこなわれた日米首脳会談では、日米安保同盟について「核を含むあらゆる能力を用いた……米国の揺るぎないコミットメント」(日米共同声明「未来のためのグローバル・パートナー」)を表明。核同盟として中国にたいする戦争を準備することを確認し、そのために米軍と自衛隊の司令部を統合することで合意した。日米が一体となって中国にむけて核ミサイルを撃つ「戦争同盟」への大転換だ。日米2+2はこうした日米首脳会談の合意事項を具体化するものとしておこなわれる。文字通りの「戦争会議」だ!


日米で中国侵略戦争構える軍事演習

 この日米2+2に合わせて7月28 日から8月7日まで、陸上自衛隊と米海兵隊の実動訓練「レゾリュート・ドラゴン」が沖縄・九州を中心に過去最大規模で開催されようとしている。今年のレゾリュート・ドラゴンは「米海兵隊の機動展開前進基地作戦(EABO)を踏まえ、作戦レベルと戦術レベルにおける連携要領の具体化を図る」とし、今年3月に新設された「地対艦ミサイル連隊」(沖縄県・勝連分屯地)が初めて参加し、V-22 オスプレイが昨年に続いて参加する。

 このEABO は、沖縄・琉球弧の島々を次々と戦場にしながら中国とミサイルの撃ち合いをする作戦だ。有人島を含む約40 の島々を飛び移りながらミサイルを発射し、反撃を受けても次のミサイルを撃つというものであり、住民を犠牲にすることが前提の作戦だ。断じて許せない!

 レゾリュート・ドラゴンには米軍岩国基地も参加する。上陸作戦と兵站輸送のためにオスプレイを整備・展開し、九州から琉球弧に武器と兵士を送るための訓練だ。

 核配備のための会議と同時に、このような中国侵略戦争のための訓練がおこなわれるというのだ。絶対に許せない!


核を容認するヒロシマへの転換が狙われている

 米インド太平洋軍司令官のパパロは、6月10 日付米紙ワシントン・ポストのインタビューに対し「中国が台湾に侵攻」した場合には「多数の機密装備を使い、台湾海峡を数千の無人兵器による地獄絵図(ヘルスケープ)にしたい」と答えた。

このように具体的に準備されている日米の対中国侵略戦争とは、帝国主義が自らの延命をかけて大国化した中国に戦争を仕掛けるものであり、人類を破滅に導く核戦争になるほかない。米バイデン政権は5月14 日に2年半ぶりとなる臨界前核実験を行い、今後の核使用を視野に実験の頻度をあげるとしている。これに呼応してNATO 事務総長のストルテンベルクは「核兵器を保管庫から出して配備する」(6月17 日付英紙テレグラフ)と語っている。

 岸田政権・松井市政は、体制の延命をかけ、なんとしてもヒロシマの反戦反核の闘いを潰し、ヒロシマから核を容認させるために血道を上げている。今年の「平和記念式典」は例年以上に帝国主義者のための「戦争式典」となる。現在もパレスチナへの虐殺を継続し、「アメリカは勝つために原子爆弾を投下した」「ガザに原爆を落とすのも選択肢の一つ」と語るイスラエルを招待し、イスラエルによる虐殺を全面的に擁護し支援しているアメリカの代表(駐日米大使エマニュエ

ルは「沖縄の基地は負担ではなく責任」だと言い放った人物であり、札付きのシオニスト)を招き、軍事費二倍化を目下すすめている岸田首相に挨拶をさせる。これが戦争式典でなくて何だというのか!

 なにより広島市長・松井一實は、平和教材から『はだしのゲン』を削除し、就任以来10 年間にわたって新人研修に「教育勅語」を使ってきた人物であり、広島県警と一体となって、昨年8月6日原爆ドーム前の反戦集会・デモに参加した5人の仲間を逮捕・起訴させている、ヒロシマ潰しの下手人だ。

 5人の仲間は、戦中「治安維持法」を補完するものとして制定された「暴力行為等処罰法(暴処法)」という弾圧立法を根拠にして勾留され続けている。『はだしのゲン』で描かれていたのとまったく同じ戦時弾圧だ!


「戦争式典」粉砕する8・6ヒロシマへ!

 広島市は5月、原爆の日にドーム前も含めた平和公園全域を鉄柵で囲い反戦反核集会を禁圧すると発表した。戦争屋が一堂に会する「戦争式典」を守るために、反戦反核の声を上げさせないということだ。こんな式典は粉砕する以外にない! 8・6ヒロシマ大行動に集まり、核戦争阻止の巨大な反戦闘争で戦争屋どもを倒そう!

 核配備を狙い、中国侵略戦争を核戦争として準備する日米帝国主義を倒そう! 7月28 日ヒロシマ集会に集まろう!

8月6日朝、原爆ドーム前へ!

 


岸田首相とイスラエル・米国代表は
式典出席するな!

反戦反核つぶしの
8・6弾圧ー平和公園封鎖ゆるさない!

違法・不当な集会禁止打ち破ろう!
8月6日(火) 
7:00 原爆ドーム前集会
12:30 8・6ヒロシマ大集会
広島県立総合体育館小アリーナ

松井市長=右翼=警察一体の
反戦反核集会「禁止」を許さない!

8月5日(月)
17:00 市役所包囲デモ 
16:30 市役所前集合
18:30 前夜総決起集会
アステールプラザ中ホール
(広島市中区加古町4-17)
22:00〜翌朝5:00 原爆ドーム前座り込み
何時からでも参加できます。集まれる人は集まってください! 

 市民の皆さん! 今年の8月6日「平和記念式典」はとんでもない「戦争式典」になろうとしています。

 広島市は8月6日朝5時から9時まで、原爆ドーム前での集会を禁止する「通達」を出しました。その後、この「通達」には法的根拠はなく「市民にお願いをしているだけ」であることが明らかになりました。

 にもかかわらず、市は「警察と連携して」強制的に集会を禁止し、従わないものは警察の暴力をもって強制的に排除するような答弁を市議会で繰り返しています。

 法的な根拠もなく憲法で保障された集会を公権力が禁圧するということは完全なる違法行為です。こんな「規制」を絶対に認めることはできません。


 虐殺を繰り返すイスラエル代表、中国との核戦争を準備するアメリカ代表や岸田首相が招待され、「教育勅語」を賛美する松井市長が執り行う式典。こういう戦争をやろうとしている者たちが「主役」で、反戦反核の声は警察の暴力で排除する。これは「平和式典」ではなく「戦争式典」です。

 すべての皆さん! 8月6日朝7時、原爆ドーム前に集まりましょう! 反戦集会弾圧をねらう広島市・警察権力の「不正義」を圧倒的な市民の怒りで包囲しましょう! 不当な弾圧を粉砕し、岸田首相・松井市長にヒロシマの怒りの声を叩きつけましょう!


2024年7月16日火曜日

「県警と連携して」集会禁圧を宣言する広島市当局を許さない!


7月11日、平和記念式典を統括する広島市市民活動推進課および平和公園を管理する緑政課と、8・6ヒロシマ大行動実行委員会の「協議」の場がもたれました。

6月28日に出した私たちの質問状に対して、市は7月8日付けで正式な文書回答を行いました。(6月26日の回答も含めて下に全文)。市が一方的に発表した「集会禁止令」に従わなければ「広島県警と連携して対応」という回答です。警察の暴力によって集会を弾圧し、従わなければ逮捕するという脅しに対して参加者から怒りの声が上がりました。

市議会では被爆者席から拡声器などを使わず「地声で声が上がったらどうするのか」(山路市議 市議会建設委員会にて)という質問が行われ、市は「県警と連携して対応」と回答するなどますます許しがたい議論が繰り広げられています。

他方、7月28日には日米の防衛・外務閣僚による会議(いわゆる2プラス2)が開催され、その場で「拡大抑止閣僚級会議」が行われようとしています。拡大抑止とはアメリカの核兵器で同盟国を「防衛する」という意味で、要は中国との間で核戦争をやるための協議ということです。8・6のわずか1週間前にこのような核戦争会議が行われようとしています。

しかも同じ28日から8月7日まで米軍岩国基地や九州、沖縄、琉球弧を「戦域」とした日米共同軍事訓練「レゾリュートドラゴン」が行われます。与那国島では自衛隊の基地が壊滅していることを想定し、民間空港を使って訓練するなど超実戦的な訓練として繰り広げられようとしています。

この訓練の真っ最中に岸田首相は広島に来て「平和のメッセージ」を発するというのです。この式典の主役はイスラエル、アメリカ、岸田首相であり、「教育勅語」を賛美する松井広島市長です。反戦反核集会は禁圧し、イスラエルの出席や岸田首相に被爆者席から怒りの声が上がっても警察によって弾圧するというのです。これは「平和式典」ではなく「戦争式典」です。絶対に許すことはできません。

8月6日朝、原爆ドーム前に総結集を呼びかけます。不当な集会弾圧を実力で打ち破って、反戦反核の声を上げましょう!

6月26日付広島市からの回答と、7月8日付広島市からの回答

 6月28日の8・6ヒロシマ大行動実行委員会からの質問状