2022年8月14日日曜日

被爆77周年 核戦争阻止! 8・6ヒロシマ大行動 報告(その1)




















※写真は随時更新します

広島への原爆投下から77年目の8月6日、全国から420名の仲間が結集して集会とデモを開催しました。コロナ第7派の中で、参加したくてもできなかった仲間が大勢いる中、昨年を上回る参加となりました。県内全域、全国から集まった皆さんお疲れ様でした! ご支援・ご賛同いただいた皆さん、ありがとうございました!

世界戦争・核戦争のリアルな危機の中での8・6

ウクライナ戦争という形で、米国・NATO諸国とロシアとが軍事的衝突を行い、また、米日を軸とした中国への侵略戦争(台湾をめぐる米中戦争)が核戦争として火を噴きかねない情勢のもとでの8・6でした。直前の米下院議長ペロシの台湾訪問・岸田との会談、そのことを契機にした中国の軍事演習の激化は米中核戦争が極めて切迫していることを実感させました。その上、岸田政権は6月NATO会議に出席し事実上ウクライナ戦争に参戦し、同時に「台湾有事は日本有事」(安倍元首相)との掛け声のもと軍事費2倍化、日本全土への核ミサイル配備、改憲に突進しています。目の前で本当に核戦争が始まるかもしれない、しかもその戦争に自国政府が積極的に参戦しようとしている中で迎える「原爆の日」は歴史上はじめてのことだと思います。
それは、これまで「ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな」ということを誓ってきた私たちが、そのことを単なる誓いとして確認するだけではなく、具体的な行動によって実際に戦争を阻止することが問われる時代に入ったということです。そういう意味で昨年までとは全く違う情勢の中での8・6でした。

特に、今回の8・6ヒロシマ闘争にとって9月27日に予定されている安倍元首相の国葬にどういう態度を取るのか、そして来年5月に予定されているG7広島サミットにどういう態度を取るのかが最大の焦点となりました。

安倍の国葬反対

集団的自衛権行使を容認し、安保戦争法を成立させた安倍は、まさに今「台湾有事は日本有事」と叫んでアメリカと共に中国への戦争を行う道筋を作った人物と言えます。日本の核武装の必要性を一貫して主張し続け、ウクライナ戦争の開始に対して直ちに「核共有」を主張したのも安倍です。その安倍は、アベノミクスで一握りの大金持ちに利益を誘導する一方で、「働き方改革」の名で非正規を増やし、貧困を拡大し、過労死を蔓延させてきたのです。森友、加計、桜問題で噴き出した腐敗と汚職を権力を使って徹底的に隠蔽し、広島では1億5000万円もの大金を河井克行に渡して戦後最大の選挙買収事件を引き起こしたのも安倍のもとで行われました。
また、今回の銃撃事件で宗教の形をとった右翼ファシスト組織=統一教会(勝共連合)と安倍一族および自民党が深い結びつきがあることが暴かれています。人々から霊感商法で巻き上げまくった資金を韓国の軍事独裁政権や自民党に流してきたのです。
この安倍を徹底的に美化し、神格化する国葬をやると岸田政権は決断しました。それは安倍がやってきた政治を継続し、安倍が悲願としてきた改憲・核武装を岸田のもとで貫徹するためです。

核戦争会議=G7広島サミット反対

さらに、岸田は来年5月に広島でG7サミットを行うことも決断しました。岸田は「広島ほど平和へのコミットメント(誓約)を示すのにふさわしい場所はない」などと主張していますが、とんでもない話です。5月の日米首脳会談、6月のG7サミットおよびNATO首脳会談、先日のペロシ・岸田会談を見れば明らかなように、来年のG7サミットが中国に対して核戦争を行うための会議になることは明確です。2万の警察の警備で黙らせ、ヒロシマの反戦反核闘争を圧殺しようとしています。核戦争の会議を広島で開催するという暴挙を私たちは絶対許すことはできません。

私たちは7月22日の記者会見で安倍の国葬絶対反対、G7広島サミット反対を訴え、8・6ヒロシマ大行動でもこの点を強く訴えて闘いました。
広島を利用して「核なき世界」などというペテンでごまかしながら核戦争の具体的準備を進める岸田首相は安倍以上に許しがたい政治家です。私たちは、8・6当日、岸田の記念式典出席に対して徹底的に弾劾する怒りのコールを叩きつけました。

労働組合の力で世界戦争止める

今回の行動には全国から多くの方々の賛同と参加をいただきました。特に、安倍政権以来の「労働組合のない社会」攻撃とたたかい、反戦反核の取り組みを継続している多くの労働組合から参加や発言を頂きました。イギリスの鉄道労働組合が「賃金ではなく利潤をカットせよ! 福祉ではなく戦争をカットせよ!」と空前のストライキに決起しジョンソン政権を退陣に追い込んだように、生きるための職場でのたたかいと戦争反対のたたかいは一体です。今の戦争の時代にたたかう労働組合を再生させようという全国の仲間の努力に、今回の8・6闘争が全国の仲間に力を与えることができたのではないかと確信しています。

右翼の妨害をはねのけ

この数年、8・6ヒロシマ大行動の集会とデモを規制しようとする広島市の条例制定は、やはりこうした改憲・核武装に向けて反戦反核の8・6を圧殺するための攻撃だったことがはっきりしました。条例の制定と一体で昨年・一昨年と私たちの原爆ドーム前集会に対して「静かな8・6を求める」と称して警察権力と一体で暴力的に妨害・破壊を試みた勢力は、集会参加者のスクラムでの体を張った集会防衛と「厳粛ファシスト」という私たちの追及に消耗してついに今年原爆ドーム前から逃亡しました。10名足らずの在特会系の右翼は私たちの集会に対して相変わらず口汚く罵倒を繰り返しましたが、私たちはくだらない罵倒を相手にせず、毅然と対応し、集会をやり抜きました。

8・6闘争の高揚を全国の職場地域に持ち帰り、ウクライナ戦争反対、核戦争阻止・中国侵略戦争阻止、改憲・大軍拡・核ミサイル配備阻止のたたかいと運動を拡大しましょう。安倍国葬絶対反対の巨大な行動を巻き起こそう! 核戦争会議=G7広島サミットを粉砕しよう!