機動隊によるデモ隊襲撃、逮捕の際の様子
G7広島サミット首脳宣言、及び広島ビジョンに対する声明(ビラ)
5・21G7広島サミット反対デモへの不当弾圧に対する声明
8・6ヒロシマ大行動実行委員会
本日、5月21日(日) 11:55 私たちが主催するG7広島サミット反対デモにおいて、警視庁・機動隊による学生が1名「公務執行妨害」の名目で不当逮捕されました。
逮捕の際、警察・機動隊は左右・後方から暴力的に押している状況でした。逮捕の瞬間はデモ隊右方から機動隊が暴力的にデモ隊を押し倒し、一斉に襲いかかって混乱しているところを2名連行しました。連行された2名のうち1名はすぐに解放されましたが、1名は広島中央警察署に留置されています。
すでに18日に行った日米首脳会談の際に広島大学の太田蒼真くんを今回と全く同じやり方で不当逮捕し、今に至るも拘束し続けています。さらに、今回のサミット粉砕闘争に参加する予定だった仲間を予防弾圧として5月12日に6名も不当逮捕しています。
今回の逮捕はG7広島サミットに反対する私たちのデモを警察の暴力によって押しつぶし、戦争反対、核廃絶を求める私たちの運動を潰そうと目論む政治的弾圧です。徹底抗議するとともに1日も早く奪還するために全力をあげる決意です。
私たちは5月19日から開催されているG7広島サミットに反対して5月17日より5日間計7回のデモ行進を行いました。
G7広島サミットはウクライナ戦争を激化させるものであり、同時に中国に対する戦争を準備するものです。G7広島サミットにゼレンスキー・ウクライナ大統領を対面出席させ、サミット期間中にF16戦闘機の供与を容認する発言を米バイデン大統領が行いました。ウクライナ戦争をエスカレートさせ、さらに戦火を拡大するものであり、断じて許すことはできません。サミットに先立つ18日の日米首脳会談では「日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化」を確認し、「核を含むあらゆる種類の米国の能力によって裏付けられた、日米安全保障条約の下での日本の防衛に対する米国のコミットメントを表明」し、「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調する」として中国に対する軍事的威嚇を表明しています。G7広島サミットは米日を軸とした中国に対する侵略戦争を準備する会合としても開催されました。
G7広島サミットが発出した広島ビジョンでは「我々の安全保障政策は、核兵器は、それが存在する限りにおいて、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、並びに戦争及び威圧を防止すべきとの理解に基づいている。」と述べ、G7の核保有を正当化するものであり断じて許すことはできません。
全ての核の廃絶、戦争絶対反対を訴えてきた被爆者と広島の労働者・市民の思いを踏みにじるものであると考えています。そうした考えから私たちはG7広島サミット反対のデモを行ってきました。
私たちは今回の不当逮捕及び警察の暴力的な襲撃はG7広島サミットの戦争会議としての本性を表していると思います。G7広島サミットの議長を務めた岸田首相は軍事費2倍化、敵基地攻撃能力保有、沖縄・南西諸島のミサイル基地化を進め、ウクライナ軍事支援、戦争継続への全面支持を行っています。
今回の逮捕された2名、そして予防弾圧として逮捕されている全ての仲間を一刻も早く取り戻すとともに、岸田政権の進める戦争政策と闘い、全世界の人々とともにウクライナ戦争、世界戦争をとめるため全力をあげる決意です。
2023年5月21日
8・6ヒロシマ大行動実行委員会
〒730-0036 広島市中区袋町5-4-302
電話&FAX 082-245-8410
事務局長 宮原亮
5・21G7広島サミット宣言弾劾デモ 集会での実行委員会からの提起
8・6ヒロシマ大行動実行委員会 事務局長 宮原亮
ゼレンスキーの参加をもって、このG7広島サミットは一変したと言わねばならない。
ゼレンスキーの対面参加は1ヶ月前から検討されていたという。アメリカ帝国主義と日帝岸田政権の作戦としてこのゼレンスキー参加を計画し実行したということ。何のためかは明らか。ウクライナ戦争のさらなる激化、戦車に続いてF16戦闘機をも供与し、操縦士をアメリカが訓練までする、そして日本としては殺傷武器の供与をやって参戦していく。そしてそこから「ロシアを抑え、中国を打ち負かす」と宣言した米国家安保戦略に沿って、今日日米韓首脳会談もやって中国侵略戦争に突っ込んでいく。こうことをG7広島サミットで宣言するため、そのためにゼレンスキーを連れてきたんだ。
ウクライナ戦争が始まって1年余り、我々は改めて、戦争というものがどういうものか見てきた。ロシアへの反撃開始といって戦車や戦闘機まで使って、劣化ウラン弾を使って、これまでの何十倍、何百倍の命が奪われ、血が流れる。しかもそれはウクライナの人々のためでもなんでもなく我々労働者から搾り取り、奪い取ることで成り立つG7の頭目と支配階級どもの腐り切った利益のためなのだ。
この何の正義性も正当性もない戦争激化、おびただしく生み出される死体の山、ウクライナの人民に「戦場に行け」ということを正当化するために彼らは今回、被爆地広島を徹底的に利用したんだ。78年前の8月6日にまさにこの場に生み出された光景を明日も、あさっても繰り返すために彼らは広島に集まったのだ。こんなことが許せるか!
何が広島ビジョンか。中国やロシア、北朝鮮の核を非難する一方でアメリカはじめG7の核兵器は「防衛目的のために役割を果たしている」と。被爆者団体、反核団体は一斉に非難の声をあげている。サミット翼賛報道をしてきた中国新聞でさえ「核兵器のない世界を目指す気があるのか」と書いている。アメリカがやっている核兵器の近代化というのは、核兵器を実際に使うための改良なんだ。これを30年もかけ、100兆円もかけてやっている。イギリスは核弾頭の保有数を増やしている。核戦争をやる気満々なのはG7の側なんだ。
今日これからデモ行進を行う、その意味について考えて欲しい。
我々はG7広島サミットが戦争会議であること、戦争拡大・突入を宣言する会議であること、核戦争を準備する会議であることを1年前から言い続け、闘い続けてきた。
17日から6回のデモをやってきて、我々はこのG7広島サミットの正体を体で把握してきたと思う。デモのたびに警察権力は我々を突き飛ばし、大音量で威嚇し、歩道を警察官で制圧し歩行者を排除し、柵を作ってデモに近づけないようにし、デモを報道しようとするマスメディアを妨害してきた。予防弾圧として8人もの仲間を逮捕し、挙げ句の果てにはサミット反対闘争の最先頭で闘ってきた広島大学の太田君をデモの最中に襲撃し、不当に逮捕・拘束している。
しかし我々はそれに対してしっかりとスクラムを組み、機動隊に体ごとぶつかって押し返し、次々とデモを打ち抜き、この5日間広島の街を反対デモ一色に塗り替えてきた。中央署に太田君の激励に行った時のことを覚えているでしょう。慌てふためき右往左往する警察の姿を見たでしょう。2万4000人の機動隊? 警視庁最強の4機? こんなもんかというのが実感でしょう? 我々の部隊が2倍、3倍、10倍と増えればこんなやつら吹き飛ばせるよと。
全学連の戦闘的デモの動画を見た私の職場の同僚は「みんな凄いね。なんか見てると勇気出てきそう」だと言ってくれた。山田弁護士は昨日の集会で「広島市民を代表してお礼を言いたい」と言った。我々の闘いは広島の労働者市民を、そしてメディアを通じて全国、全世界の人民を勇気づけ、たたかいの方向性を指し示しているんだ。
だから我々はこのG7広島サミットで出された広島ビジョンなんかに落胆や失望は一切ない。我々にあるのは煮えたぎる怒り、そして我々の力で戦争をとめることはできる、戦争の元凶である帝国主義を倒し、文字通り核も戦争も廃絶することができる、我々は世界の労働者人民と共にあるという圧倒的な確信と展望をもっている。
だから我々は今からG7広島サミット粉砕の旗を掲げ、これから堂々とデモ行進をしよう。G7広島サミットの正体に怒りを爆発させている被爆者、広島の労働者市民とカメラの向こうの世界の労働者人民に我々の闘う姿を今一度示そう。
いまいちど、ゼレンスキー参加によってより一層血塗られたサミットであることがはっきりしたG7広島サミットに対して怒りを叩きつけるデモをやろう。