3月20日、被爆75周年8・6ヒロシマ大行動の第一回実行委員会を、東区民文化センター で開催しました。この日、実行委員会に先がけて、15:30~16:45まで「 戦後核支配と被爆者運動」 というテーマで学習会を行いました。
特に日本被団協結成総会の決議(1956年)の内容が印象的でした。 原爆被害者運動の原点の内容で現在の私たちの運動にとっても、 フクシマ原発事故・ 放射線被曝との闘いの観点からも、非常に重要な内容だと思いました。
※日本被団協結成総会の決議
(1956年8月10日、長崎市・ 長崎国際文化会館)
われわれ全国被害者の代表は、原爆が広島・ 長崎に投下されてから11年目の今日、 初めて被爆の地長崎に集い、 今後の目標について次のように決めました。
1 原水爆とその実験を禁止する国際協定を結ばせよう。
われわれは先頭にたって原水爆被害の実相を訴え、全国、 全世界の国民とともに禁止運動を進めよう。
2 被害者の医療と生活を守るため、「原水爆被害者援護法」および「 原水爆被害者健康管理制度」をつくらせよう。
国民的な世論をおこすとともに、各地域・ 各党派の議員に請願して国会でとりあげさせよう。
3 被害者の自立更生のため、職業と補導とあっせん、 および生業資金、奨学資金を優先的に貸与させよう。
※日本被団協結成総会の決議
(1956年8月10日、長崎市・
われわれ全国被害者の代表は、原爆が広島・
1 原水爆とその実験を禁止する国際協定を結ばせよう。
われわれは先頭にたって原水爆被害の実相を訴え、全国、
2 被害者の医療と生活を守るため、「原水爆被害者援護法」および「
国民的な世論をおこすとともに、各地域・
3 被害者の自立更生のため、職業と補導とあっせん、
直接政府へ訴えるとともに、まず各自治体でとりあげさせよう。
4 原爆症の根本治療を実現するため、世界各国の協力で「 国際放射線医学研究機関」をつくらせよう。
4 原爆症の根本治療を実現するため、世界各国の協力で「
直接世界に呼びかけるとともに、政府、 学術会議に推進してもらおう。
5 被害者組織を強化して団結をつよめよう。
どんな地域でも、被爆者がいるところには必ず組織をつくり、 この協議会に参加させよう。
われわれがこの目標を達成するための唯一の道は、 お互いに被害者が兄弟のように手を握り合うとともに、 原水爆禁止を願う全国民、 全世界の人びとと固く結びあうことです。 あの恐ろしい原水爆が禁止されて世界の恒久平和が達成され、 被害者が真に救われる日までこの運動を続けよう。
5 被害者組織を強化して団結をつよめよう。
どんな地域でも、被爆者がいるところには必ず組織をつくり、
われわれがこの目標を達成するための唯一の道は、
まず【①総括】では、昨年の8・6以来の拡声器規制条例をめぐる攻防を総括し、改憲や言論・
そして【②情勢③方針】では、米・トランプ政権による大核軍拡、 コロナショックをめぐる世界恐慌と戦争の危機、 安倍政権による改憲策動という情勢を確認し、① 新たな核戦争の危機との対決、②安倍政権の改憲攻撃との対決、③ オリンピックによる福島圧殺 原発・核政策と闘う、④拡声器規制攻撃との闘い、⑤ 上記のようなテーマで闘いつつ、原爆被害者運動を継承し、 発展させる新たなヒロシマの運動を形成していく、という今年の8・6ヒロシマ大行動の獲得目標を確認しました。
参加者からの討論の中では、「8月6日に政治を持ち込むなという意見をどう考えるか」「 慰霊と核廃絶運動を対立させるような意見をどうとらえるか」 といった質問が出され、参加者全員で討論が行われました。
(被爆75周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長・宮原亮)